捻挫を繰り返すようになった小6の女の子。中学3年生になり判明した先天性の難病に驚愕。現在の様子に迫る

捻挫を繰り返すようになった小6の女の子。中学3年生になり判明した先天性の難病に驚愕。現在の様子に迫る
入院中①(田中さん(仮名・女性)より提供)

小学6年生のころから足首の捻挫を繰り返していたという田中さん(仮名・女性)。中学生になると、膝のお皿が外れる症状も見られるようになりました。

その後、中学3年生のときに先天性の難病と診断されます。

あまり知られていない病気に向き合いながら、手術や治療を重ね、現在もさまざまな症状と向き合っている田中さん。その歩みについて話を聞きました。

エーラスダンロス症候群と診断

田中さんは、足首の捻挫や膝のお皿が外れる症状に加え、背骨が横に曲がる「側弯症」も抱えていました。
そのため、中学2年生のときに手術を受けましたが、傷の治りが思うように進まず、高熱による入院を繰り返していたといいます。

入院中①(田中さん(仮名・女性)より提供)

はっきりとした病名がわかったのは中学3年生のときで、国の指定難病であるエーラスダンロス症候群(それに伴う症候性側弯症)と診断されました。現在は診断から1年半ほどが経過しています。

病名が判明した際、田中さんは不安よりも「これが原因だったんだ」という思いの方が強かったといいます。当時は、特に傷の状態について医師も「経験がない」と話すほど、治療が難しい状況でした。

それでも、原因が明らかになったことで、一歩前に進めたように感じたと振り返ります。また、この病気はあまり知られていないため、家族や周囲の人たちも大きな驚きを感じていましたが、次第にその大変さを理解してくれるようになりました。

現在は「無理をしないように」と、周囲が気にかけてくれているそうです。

11回目の手術で歩けるように

治療をしていく過程で田中さんが一番つらかったのは、思うように回復しない現実に直面したときでした。

どれだけ努力しても思うようにいかないことや、先の見えない不安に、何度も気持ちが揺れたことも。それでも、こうした経験を通して、自分なりに少しずつ向き合う力を身につけてきました。

そうしたなかで心の支えとなっているのが、自身の体を理解してくれる医師の存在です。
「まだ未知のことが多い病気だと思いますが、その先生の存在は、私にとって本当に欠かせないものだと感じています」と話していました。

入院中②(田中さん(仮名・女性)より提供)

田中さんは2026年3月、金属を入れる固定手術を受け、歩けるようになりました。手術は11回目で、それまでは歩けない状態での生活を送っていました。

久しぶりに歩けた喜びがある一方で、改めて病気の難しさを感じる場面もありました。手術後の傷の治りは現在もあまり良くなく、皮膚科の医師のサポートを受けながら過ごしています。

さらに、関節痛や膝蓋骨の亜脱臼、肩の脱臼など、ここには書ききれないほどの症状が続いていることも明かしてくれました。

自分のペースで自分の体と向き合いながら…

「この病気は簡単に理解されるものではなく、孤独を感じることもあると思いますが、その経験は決して無駄なものではなく、自分なりの向き合い方を見つけていくことが大切だと感じています」と語る田中さん。

同じように悩んでいる人たちに対しては「自分の感じているつらさを否定しないでほしい」と伝えています。
また、同じ病気の人に限らず「無理に頑張りすぎず、自分のペースを大切にしてほしい」とも話していました。

普段の様子②(田中さん(仮名・女性)より提供)

これまで思うようにいかない経験を重ねるなかで、自分のペースで進む大切さを実感してきた田中さん。今後は無理をせず、自身の体と向き合いながら、できることを少しずつ増やしていくことを目標にしています。

そして、同じように悩む人たちに向けて、少しでも希望を届けられる存在になりたいと話していました。

エーラスダンロス症候群などの難病は数多くありますが、病気への理解はまだまだ進んでいないのが現状です。田中さんの体験が、同じ病気と向き合う人たちの支えとなるとともに、こうした難病について知るきっかけの一つになっていくのかもしれません。

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