高3で謎の疲労感やめまいに悩まされ→見た目では分かりづらく、周りに理解されにくい病気と向き合う姿に迫る

高3で謎の疲労感やめまいに悩まされ→見た目では分かりづらく、周りに理解されにくい病気と向き合う姿に迫る
入院中①(@nonnon.daniさんより提供)

世の中には、見た目は元気そうでも病気を抱えている人がいます。そうした悩みは、周囲に理解されにくい面もあるのかもしれません。

高校3年生のとき、強い疲労感やめまい、考えがまとまらなくなるなど、さまざまな症状に悩まされた@nonnon.daniさん。複数の医療機関を受診し、ようやく判明したのは「慢性疲労症候群」と「脳脊髄液減少症」でした。どちらもあまり知られておらず、理解されにくい病気です。

「病気のことをもっと知ってほしい」「わかってほしい」と話す@nonnon.daniさんに、見た目では分かりにくい病気と向き合う思いを聞きました。

「慢性疲労症候群」と「脳脊髄液減少症」と診断されて…

@nonnon.daniさんは、高校1年生の夏には、立ち上がった際に頭痛やめまい、倦怠感などが起こる「起立性調節障害」と診断され、その中でも脈拍が著しく増加するPOTS(体位性頻脈症候群)の治療を続けていました。

医師からは2〜3年で回復すると言われ、実際に徐々に体調は改善し、旅行もできるように。しかし高校3年生の春になると、強い疲労感やめまい、頭の違和感、光過敏や音過敏といった、これまでとは異なる症状が現れました。

「これまでの症状とは違う」と感じ、小児科に相談したものの「POTSの悪化」や「偏頭痛」と診断されます。

入院中①(@nonnon.daniさんより提供)

毎日インフルエンザのようなつらさが続き、光過敏の影響でスマートフォンやテレビも見られない状態に。昼間でもカーテンを閉め、室内でサングラスをかけて過ごしました。

「本当に同じ病気なのか」「この状態が続くのではないか」という不安に加え「友達と遊べる日は来るのか」「進学はどうなるのか」といった思いが募り、@nonnon.daniさんは不安な日々を過ごしていました。

その後、複数の医療機関を受診し、ようやく「慢性疲労症候群」と「脳脊髄液減少症」と診断されました。

脳脊髄液減少症(@nonnon.daniさんより提供)

病名が分かったときには「これで前に進めるかもしれない」と少し気持ちが軽くなったといいます。しかし、治療法が確立されておらず、必ずしも改善するとは限らないと知り、大きなショックを受けました。

先が見えないことへの不安から、当時は一人で涙を流すこともあったと振り返ります。

入院中②(@nonnon.daniさんより提供)

見えない症状と向き合う日々

@nonnon.daniさんはSNSでも発信している通り、慢性疲労症候群には明確な治療法がなく、頭痛には頭痛薬、胃の不快感には胃薬といった対症療法が中心となります。また、無理をせず生活することも大切です。

治療が思うように進まなかったり症状が悪化したりすると、不安が強まり、精神的にも負担が大きくなるといいます。
「このまま治らなかったらどうしよう」という思いに悩まされることもありました。

さらに、見た目ではわかりにくいことや、頑張りたくても頑張れない状況に「何もできない自分が悔しい」と感じることもありました。

そんな中、気持ちを支えてくれたのが芸人の漫才やコントでした。ほぼ寝たきりだった時期でも、自然と笑顔になれる時間に救われていた@nonnon.daniさん。最近では、小動物の世話が日々の楽しみとなり、その存在に癒やされているそうです。

入院中③(@nonnon.daniさんより提供)

伝えたい“見えない病気”の現実

@nonnon.daniさんは、これまでTikTokなどを通じて、さまざまな病気や障がいを抱える人の発信に触れ、多くの人とつながってきました。病気の種類は違っても、それぞれがつらさを抱えながら前向きに生きる姿に、何度も励まされたと明かします。

そうした経験から「今度は自分が誰かを励まし、勇気を与えられる存在になりたい」という思いが芽生え、発信を始めました。

伝えたいのは、この病気のつらさは見た目では分かりにくく、理解されにくいという現実です。外見では元気に見えることも多く、周囲に理解されず孤立してしまうこともあるといいます。また、適切な診断や治療にたどり着くまでに時間がかかるケースもあり、安心して相談できる場が少ない現状についても語っていました。

慢性疲労症候群や脳脊髄液減少症は、日常生活が大きく制限されるほどの強い疲労や頭痛が続くこともあり、生活そのものに影響が及ぶこともあります。

「怠けや気持ちの問題ではなく、体の病気だということを知ってほしい」と話す@nonnon.daniさん。
そして最後に「同じように悩む人が少しでも安心できたり、誰かに届くきっかけになればうれしい」と語ってくれました。

入院中④(@nonnon.daniさんより提供)

目には見えない病気はなかなか理解してもらえず、当事者のつらさは言葉にはできないものでしょう。
目に見えない病気は理解されにくいこともありますが、こうした当事者の声に耳を傾け、現状を知ることが、誰もが生きやすい社会への一歩になるのかもしれません。

この記事の写真一覧はこちら