『クローン病』という病気をご存じでしょうか。
クローン病は、口から肛門までの消化管に慢性的な炎症や潰瘍が生じる炎症性腸疾患(IBD)の一つです。腹痛や出血、下痢、体重減少、発熱などの症状がみられます。
@ibd_mama_foodsさんの娘さんは、11歳でクローン病と診断されました。これまでの治療や、腸に配慮した食生活について話を聞きました。
過敏性腸症候群から「クローン病」という診断に…
娘さんに異変が見られたのは10歳のとき。硫黄のようなにおいの強いおならと腹痛を繰り返していました。整腸剤でいったん落ち着いたため、医師の診断に従い、過敏性腸症候群として経過を見ることに。

しかし半年後、11歳のころに症状が再発。腹痛やおならに加え、下痢や微熱、夜中に2時間おきに目が覚めるほどの強い腹痛も現れました。@ibd_mama_foodsさんは娘さんと小児科や消化器内科を何か所も受診しましたが、いずれも過敏性腸症候群との診断でした。
エコーやレントゲン検査でも異常は見つからず、原因が分からない状況が続きます。@ibd_mama_foodsさんは情報を探す日々を過ごすなかで不安を募らせ、娘さんの体力も徐々に低下していきました。
そこで医師に依頼し、大学病院への紹介状を書いてもらうことに。受診の結果、クローン病と診断されました。
診断を受けた当時は、娘さんが難病と告げられた現実をすぐには受け止められなかったといいます。
「それまで腹痛や下痢とは無縁な子だったので、余計にショックが大きかったです」と@ibd_mama_foodsさん。

娘さんはまだ幼かったこともあり、病名そのものに大きなショックを受けている様子はなかったそうです。しかし、入院してもなかなか合う薬が見つからず、毎日の激しい腹痛や下痢に耐えることで精一杯だったといいます。
試行錯誤が続いた治療と食事の工夫
入院前は下痢や腹痛に加え、貧血や微熱もみられました。入院後には血便や痛みに伴う嘔吐もあり、厳しい時期でした。
治療は絶食で腸を休めることから始まり、栄養点滴と栄養剤で過ごしました。その後、投薬治療を試しましたが体に合わず、現在は免疫抑制剤の自己注射を続けています。

@ibd_mama_foodsさんはクローン病の難しいところについて、症状を引き起こしてしまう食べものが人によって千差万別であることにあると語ります。不溶性食物繊維や揚げもの、小麦などが影響しやすいとされますが、娘さんの場合は日々の様子から、ごぼうやキャベツが体に負担をかけやすいことが分かってきました。
2週間に一度、注射を太ももに打たなければならない娘さんの姿に「親として胸が締めつけられる思いです」と語る@ibd_mama_foodsさん。旦那さんや自身が針を刺すたびに、代わってあげられないもどかしさを感じています。
「腸活アドバイザー」の資格を取得し、最適なサポートを
娘さんの退院後、@ibd_mama_foodsさんは、腸を労わることを最優先に考えて食事や生活習慣を見直すことにしました。その甲斐あって、退院後は寛解状態を維持しています。
「友達と縄跳びをしたり流行りのシール交換を楽しんだりと、普通の女の子としての日常を取り戻せたことが何よりの喜びです」と@ibd_mama_foodsさん。
食事面では腸への負担を減らすためにグルテンフリー・カゼインフリー(小麦・乳製品抜き)を基本にし、発酵食品を取り入れて腸内環境を整える工夫をしています。今はさまざまな代替食品もあることから、娘さんと一緒に新しい味を開拓する時間を楽しむこともできています。

さらに@ibd_mama_foodsさんは、腸活アドバイザーの資格を取得しました。資格取得を通して「腸内環境を整える仕組み」や「何が負担になるのか」を学んだことで、娘さんの体調に合わせた微調整ができるように。
娘さんの体調に合わせた、最適なサポートを心がけています。
同じ立場の親へ届けたい“生の声”
娘さんの病気が判明した際、孤独のなかで必死にSNSを検索していた@ibd_mama_foodsさん。しかし当時は経験者の生の声、特に「支える母親の視点」での発信はほとんど見当たりませんでした。
そこで、炎症性腸疾患(IBD)の子どもを持つ親は、身近に同じ立場の人がおらず孤立しがちだと感じたことから「力になりたい」「共感できる場をつくりたい」との思いでSNSでの発信を始めました。

今後もSNSを通して「調理実習はどうすればいい?」「修学旅行の食事対応は?」といった、小児IBDならではの学校生活における切実な悩みについても積極的に発信していきたいと語ります。
学生生活のさなかに発症すると、勉強や学校行事、友人関係など、さまざまな課題に向き合うことになります。
「私もIBDの子どもを持つ親として、今も向き合っている一人です」と話す@ibd_mama_foodsさん。教科書だけでは分からない葛藤や工夫を含めた“生の声”を伝えることに意味があると感じています。
あわせて、グルテンフリーやカゼインフリーの代替食についても発信していきたいといいます。

炎症性腸疾患と診断されると、食事に不安を感じる方もいるかもしれません。ですが近年は、体への負担に配慮しながらおいしさを工夫した商品も増えています。
@ibd_mama_foodsさんは、そうした商品を紹介することで「食事を諦めなくていいんだ」という希望を届け、親子で前向きにIBDライフを乗り越えていけるような手助けをしたいと話していました。
@ibd_mama_foodsさんの投稿には「初めて知りました」「愛はすごい」の声が寄せられています。
代替食の選択肢があることや、娘さんとともに前向きに向き合う姿勢は、食事との向き合い方を考えるきっかけを与えてくれる投稿となっています。

