@ai.pbcさんは、微熱やだるさ、疲れやすさ、頭痛といった体調不良が続いていました。こうした不調を当初は仕事の疲れや年齢、自律神経の乱れによるものだと考えていましたが、実際には肝臓の難病が隠れていたのです。
医師から「治らない病気です」と告げられた当時の心境や、病気と向き合う思いについて、@ai.pbcさんに話を聞きました。
続く不調の原因は思わぬ病気
現在38歳の@ai.pbcさんは、23歳のときに甲状腺機能亢進症(バセドウ病)と診断された経験があります。その際は半年から1年ほど薬で治療を行い、現在は症状もなく数値も安定し、寛解状態にありました。
その後、体調不良が続いたため内科を受診しましたが、風邪と診断されます。しかし発熱は続き、疲れやすさも改善しませんでした。
甲状腺の病気の再発を疑い、内分泌科で血液検査を受けたところ、肝臓の数値が高いことが判明します。

体に違和感を覚えてから、病名が分かるまでは約1ヶ月。
「短期間で原因が分かったのは幸運だったと思います」と振り返ります。
しかしその後「治らない病気です」と医師から告げられました。診断されたのは「原発性胆汁性胆管炎(PBC)」という肝臓の病気で、国の指定難病です。

突然の診断に、@ai.pbcさんは「これからどうなるのか」と強い不安を感じ、涙があふれたといいます。仕事や将来について考えていた矢先の出来事で、先が見えない思いだったと振り返ります。
その際、旦那さんが医師の説明を冷静に聞き、病気について理解しようとしてくれたことが支えになりました。
この病気は無症状で進行することもあり、診断当時も大きな自覚症状はなかったとのこと。日常生活も大きくは変わらず、子どもたちも普段通りに過ごしていました。

病気を受け入れ、明るく前向きにという気持ちで…
現在も無症状の状態が続いており、ai.pbcさんは定期的な検査と投薬を続けています。今後症状が出る場合には、かゆみや黄疸、肝硬変などが挙げられますが、必ずしも現れるとは限りません。
また、この病気は膠原病との関連も指摘されており、他の病気を併発する可能性についても説明を受けました。
医師からは「初期で見つかっているため、適切に治療を続ければ日常生活は問題なく送れる」と説明され、その言葉を支えに、病気を受け入れて前向きに過ごそうと考えるようになりました。
@ai.pbcさんは食生活にも気を配り「食べるものが体をつくる」という意識のもと、家族にもバランスのよい食事を心がけているそうです。また、旦那さんも「無理をしないように」と体調を気遣ってくれているといいます。

同じ病気の人との出会い
@ai.pbcさんは、当初は「なぜ自分が難病に…」と戸惑いを感じていましたが、SNSで発信を始めたことで、同じ病気の人が多くいることを知り驚きます。
つながりを通じて励まし合い、情報交換をする中で、気持ちも前向きになっていきました。なかでも「病気になるのは不思議なことでもないし、不幸でもないよ」という言葉が、強く印象に残っているそうです。

現在は、自身の経験をもとに発信を続けています。伝えたいのは、体調不良を疲れや年齢のせいと決めつけず、納得できるまで受診することの大切さです。
@ai.pbcさんが診断された原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、医師でも気づきにくく、診断までに時間がかかる場合もあります。その間に進行する可能性もあるため、早期発見が重要だといいます。また、健康診断を受けることの大切さも伝えています。
今後の目標は、無症状の状態を保ちながら生活を続けること。
「私のアカウントが、PBCと向き合う人たちのコミュニティのような場となり、不安を抱える人が少しでも安心できるような発信を続けていきたい」と話していました。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、大きな異変が起きるまで自覚症状が出にくい側面があります。
「少し疲れやすいだけ」といった小さなサインを見逃さず、納得できるまで自分の体と向き合った今回の体験は、日頃の体調の変化に目を向ける大切さを考えるきっかけになりそうです。

