家族のために作るお弁当には、相手を思う気持ちも詰まっていますよね。@kiigohanさんが、500km離れた田舎に住む祖父母へのお弁当をTikTokに投稿すると「素敵な贈り物」「幸せ物だなぁ」などのコメントが寄せられ、話題になっています。
お弁当作りについて、投稿者さんに話を聞きました。
遠く離れた祖父母に届ける“家族の味”
旦那さんが単身赴任になったことがきっかけでお弁当作りを始めた投稿者さん。
「離れていても家族の味を届けたいし、ほっとする時間を提供できたら」との思いで、2024年1月から毎日お弁当を作っています。
旦那さんへのお弁当は、健康を意識しつつ彩り豊かに。お肉料理の中にもできるだけ野菜を取り入れる工夫をしているそうです。

そして、田舎に住むおじいちゃんとおばあちゃんにも、やわらかく優しい味付けのおかずを冷凍して送り届けています。見た目にも楽しい色合いを意識しつつ、長くおいしく食べられるように工夫しているのだとか。

きっかけは祖母の手術と家族の思い出
おじいちゃんとおばあちゃんにお弁当を届けようと思ったのは、おばあちゃんが目の手術を受けたことがきっかけです。
料理上手だったおばあちゃんは、近所や友人、そして家族にもたくさんの手料理をふるまってくれました。帰省のたびに食卓に並ぶごちそうは、投稿者さんにとっても特別なもの。
「お料理を通して祖母からたくさんの愛情を受け取りました。だからこそ、大切な夫にも同じように愛情を届けたいと思えるのかもしれません」
投稿者さんが旦那さんのお弁当を作り出した頃から、親族には「祖母に似たからお弁当作りしているのね」と言われていたとのこと。
「祖母はいつも私をたくさん褒めてくれました。私にとって憧れの存在でもあります」と話します。

そんなおじいちゃんとおばあちゃんにお弁当を届けると、電話やLINEなどで「嬉しい!」「ありがとう!」とたくさん伝えてくれるそうです。
肉団子の味が、思い出の味
離れて暮らすおじいちゃんとおばあちゃんとは、最近は年に数回会える程度。それでも、おじいちゃんの育てた野菜、おばあちゃんの手料理、そして一緒に囲む食卓でお酒を飲む時間が投稿者さんにとってのご褒美みたいな時間なのだとか。

なかでも思い出深い料理は「肉団子」。運動会やおせちなど、いろいろな場面でもたくさん作ってくれました。
「作り方を何度も聞いて真似してみても、祖母の味にはならない不思議。きっと愛情がたくさん詰まっていて、私なんかじゃ敵わないんですよね」
今後について「92歳の祖父と88歳の祖母。ただただ毎日楽しく過ごしてほしいです」と投稿者さん。
おばあちゃんからの愛情たっぷりの料理を引き継いで、今度は投稿者さんからおばあちゃんたちへ愛情を届けているのですね。お弁当というかたちで届ける“家族の味”は、心と体の両方を満たす栄養になっていることでしょう。