夕飯が待ち遠しいのは、人間も動物も同じようです。『夕飯が気になって仕方のない奴ら』という言葉と共に、引き戸の隙間から猫、犬、猫の顔が縦にならんでいます。動物たちの顔は、じっと部屋の中を見ています。このツイートが20.6万いいねになるなど話題になっています。かわいいという他に『家政婦は見た』『ブレーメンの音楽隊だ』などこの状況を表す言葉や『1番上の子がどうなってるのか気になります』と、動物たちがどう並んでいるのかというコメントで盛り上がっていました。

これは、どういう状況だったのでしょうか、飼い主さん(@__RENKO__)に話を聞きました。

飼い主さんの家では、台所に動物たちが入らないよう、台所につながる引き戸は閉め、突っ張り棒をしているそうです。それは台所にはゴミ箱に玉ねぎなど猫や犬が食べてはいけないものがあるためなんだそう。
この日は、娘さんとたこ焼きの準備をしていました。カツオ節のいい匂いを嗅ぎつけた3匹。
一番下に写っている猫の百福(ももふく)は、突っ張り棒をフニフニと手で触れば、棒が緩んで引き戸が開きやすくなることを知っています。百福は突っ張り棒をゆるめ引き戸を開け、いい匂いがする中をのぞきこみます。
一番下に百福、その上に白柴犬のさくら、一番上に写っている子猫の柚(ゆず)は座椅子の上に乗り、今の形が完成しました。

これを見た飼い主さん。娘さんと「かわいい」と言いながら写真を撮ったそうです。しかし、たこ焼きはあげられないので、かわりにおやつをあげました。そうすると3匹はおやつを食べるために引き戸から離れていったそうです。

『顎、スッポリじゃねーか』(@__RENKO__さん提供)

仲良しに見える3匹ですが、家に来たのは別々の時期でした。
犬が飼いたかった飼い主さん。最初に家に迎えたのは、白柴犬のさくらでした。それから2年ほどたった頃、散歩中に鳴くさくらの目線の先の側溝に生後1か月くらいの子猫を発見。この猫が、百福でした。当時は目やにで目も開いていない状態だったといいます。ところが飼い主さんは、猫アレルギー。百福を連れ帰った時も、目が赤くなったり、かゆくなったりアレルギー症状が出ていたので、里親を探すことになりました。飼い主さんは、里親を探している間、さくらが百福をいじめないか心配したそうですがその心配はありませんでした。
「さくらは母性が強く、(百福を)かわいがる感じで、百福もさくらにすごく懐いて、さくらの後を追いかけまわしていました。さくらもひっついて寝るし、仲が良いなと思いました。(飼い主さんの)子どもたちも飼いたい、飼いたいと言うので、僕が近寄らなかったら飼えるかと思いました」
ところが嬉しいことに、百福を飼い始めてしばらくすると、飼い主さんのアレルギー症状が治っていたそうです。今も、全く症状が出ていないそうです。
そして最後に、2021年の9月、生後2か月の柚が家にやってきました。Twitterで猫を保護した人が飼い主を探していて偶然近所だったので、家に迎えたそうです。

『家にきたばかりのころの柚』(@__RENKO__さん提供)

最初、柚は大きいさくらを特に怖がっていたとか。さくらが一緒にボール遊びしようと近づくと猫パンチをしていたといいます。ただ、さくらも百福も小さい柚がかわいくて仕方なかったようで、2匹の積極的な愛情表現に徐々に柚も慣れていきました。現在、3匹は本当に仲良く暮らしています。

『柚が入ってる箱が気になる先輩達 』(@__RENKO__さん提供)

「3匹が仲良しなのが何よりうれしい」と話す飼い主さん。
「普通、ボールを投げると猫はチョンチョンと手でつつくのですが、柚は、また投げてとボールをくわえて、自分のところに持ってくるんです」柚はさくらを見ているからか、それが普通だと思っているのではないかと話します。

投げた物をくわえて持ってくる柚(@__RENKO__さん提供)

柚が違う部屋で寝ようとすると、百福は柚を探し、逆に、百福が他のところで寝ていると、今度は柚が百福を探します。2匹の猫同士も一緒にいたいようです。
3匹の仲良しエピソードには事欠きません。仲良し3匹のほっとする話をこれからも期待しています。

『TV観せてください』(@__RENKO__さん提供)

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