将来、日本でチーズ工房を開くことを目標に、フランスの田舎で修業に励む日本人青年がいます。
@cheese.rikuさんが、異国での奮闘ぶりをInstagramに投稿したところ、大きな反響がありました。
いったいどんな様子だったのでしょうか?
牛との朝から始まった、ミルクへの情熱
@cheese.rikuさんは、農学部出身。在学中は牧場での搾乳アルバイトを毎朝こなし、命と向き合う酪農の奥深さに強く惹かれていきました。その後は世界へ視野を広げ、海外の牧場でも経験を積みます。

大学では乳酸菌を研究し、微生物によってミルクが別の食品へと変わる点に魅力を感じたのだとか。酪農と発酵の両面から関わりたいと大手乳業メーカーに就職し、海外事業部で製造や品質管理を担当しました。
しかし、入社から半年で退職を決意します。

「ミルクの価値とは何だろう」コロナ禍の問いが転機に
背景には、分業体制の中で全体に関われないことへの葛藤がありました。ミルクが加工されて消費者に届くまでを一貫して担いたいという思いが強まっていたのです。
コロナ禍で牛乳の大量廃棄が懸念されたことを機に「ミルクの価値とは何か」を考えるようになり、たどり着いたのがチーズでした。保存性が高く、発酵によって価値を高められる点が、自身の学びとも重なったといいます。

チーズが好きという思いもあり、修業の地にフランスを選びました。技術だけでなく、チーズが日常に根付く文化を体験したいと考えたからです。学生時代に味わったチーズの印象も後押しとなり、言語や資金面の不安を抱えながらも渡仏を決意しました。
@cheese.rikuさんの家族も「前向きに応援してくれました」とのこと。海外によく連れて行ってくれた両親は「行ってらっしゃい」と自然に受け入れてくれたといいます。
熟成庫の中で感じる「ここにいる意味」
現地で最も苦労しているのは言語の壁で、日常も仕事もフランス語のため戸惑うことが多くありました。それでも、地元のチーズが並ぶ食卓や「まずはやってみる」という文化の中で経験を重ね、少しずつ成長を感じています。

自分が手がけたチーズを師匠に認めてもらえたときにやりがいを感じるという@cheese.rikuさん。中でも、熟成庫でチーズと向き合う時間に「ここにいる意味」を実感しているそうです。
フランスで深める、日本での土台
日本の乳業メーカーでの経験や大学での研究は、今の土台になっているといいます。一方で、フランスでは感覚や伝統を重んじる場面も多く、日本で培った視点との違いに学びを感じる日々です。その両方を生かせることが、自身の強みだと語りました。

将来は日本でチーズ工房を立ち上げ、規模は小さくても全工程に関わるものづくりを目指しています。チーズをより身近な存在に広げ、地域のミルクの価値を高められる工房になることが目標です。
@cheese.rikuさんの「道半ばですが、今の積み重ねが未来につながっていると信じています」という言葉が、力強く響きました。
投稿には「勇気がいることだ」「素晴らしい!」「素敵な挑戦」などのコメントが寄せられています。
多くの人の心を動かした@cheese.rikuさんの挑戦。
彼のひたむきな努力が実を結ぶ日は遠くないかもしれません。
提供元:@cheese.rikuさん(Instagram)
