全国の空き家は約900万戸に上り、過去30年で2倍に増加。今後も増えることが懸念されています。
@mixlab_jpさんが、駐在所だった建物をDIYする様子をInstagramに投稿すると「エモい」「古さが懐かしい」などのコメントが寄せられ話題になっています。
DIYの様子について、投稿者さんに話を聞きました。
空き家だった駐在所の再生
空き家は、正確には「交番」ではなく「駐在所」という、警察官とその家族が住む住居と事務所がセットになっている建物。

今回投稿されたのは、洗面所部分のDIYの様子です。壁の塗装やコンセント交換などを施すと、最初の洗面所とは見違えるように…!

もともとIT関係の仕事をしていた投稿者さんは「空き家再生」というまったく異なる分野に興味を持ちました。普通の空き家を再生している人はたくさんいたことから、面白い物件に絞って探していた投稿者さん。そんなときに、ある自治体のホームページで公売にかけられている駐在所を見つけ、落札しました。
投稿者さんは不動産知識を得るため宅建(宅地建物取引士)の資格を取得。またDIY用に第二種電気工事士も取得し、スイッチ交換などを自ら行っています。
駐在所のリフォームを始めてからもうすぐ1年が経ち、現在も進行中です。投稿者さんは東京から通うため進みは遅いものの「自分の別荘として使えるレベル」には到達しました。今では気楽に進めているといいます。
また、警察にちなんだ色やインテリアにすると決めており、やみくもに進めずアイデアを出しながらちょっとずつ進めているとのこと。

現在の様子を「5部屋全てが未完成で、まったく手つかずの部屋もあります。他にも庭や倉庫も変えたいと思っています」と教えてくれました。

リフォームには多くのボランティアスタッフが参加しており、特に学生やDIY初心者が中心です。投稿者さんは「労働力というより、息抜きや思い出づくりになれば」と考えているそうです。
作業は時間がかかることが多く、インテリアのイメージを決めず進めるため、色を塗り直すこともしばしば。また、東京から通っているため進みは遅く、新幹線で通い掃除だけして帰る日もあったといいます。
水道や床の修繕といった難しい作業は業者に任せているため、困難な状況にはならないそうです。
今後の展望
投稿者さんは「駐在所再生後の姿」について「おしゃれでなくても、大人も子どももワクワクできる空間を目指したい」と語っています。さらに、インテリアだけでなくプロジェクションマッピングやARなども取り入れたいとのこと。
当初は「リフォーム完了後に総集編動画やイベントを企画すれば注目されるかも」と考えていたものの、途中段階にもかかわらず大きな反響があり、驚いているそうです。
「失敗を重ねながら変化していく様子を公開し、自分だけでなく地域や旅行者にも活用してもらえる空間を目指したい。空き家が増える日本の参考になれば嬉しい」と話していました。
また、北海道では格安の空き地を購入し、広場のようにゆっくりできる空間にする計画もあるそう。一方、埼玉には元スナックだった物件を所有しており、レンタルスペース兼仕事場として活用中だといいます。
これから駐在所がどのような姿になっていくのか楽しみですね。北海道の空き地や埼玉の物件など、これからの活用方法に期待が高まります。