盲導犬や介助犬が人をサポートする姿を見たことはありますか?盲導犬や介助犬のほかにも、人をサポートするために活躍している犬もいます。
@muchikofujiwaraさんが、6歳の息子さんとワンちゃんが一緒に眠る姿をTikTokに投稿すると「幸せやなぁ」「2人ともお借りしたい」などのコメントが寄せられ話題になっています。
ワンちゃんと息子さんについて、ママさんに話を聞きました。
寄り添って眠っているのは…
一緒に眠っているのは、息子さんとスタンダードプードルのひめ子ちゃん。ひめ子ちゃんが譲渡されて3日目のことでした。

布団をめくってみると、息子さんはひめ子ちゃんをギュッと抱きしめています。ひめ子ちゃんもリラックスしたような寝姿。

ひめ子ちゃんは、お迎えした当初から息子さんの近くにずっといてくれ、そばで穏やかに寄り添いながら眠ってくれていました。初めて一緒に寝てから、今に至るまで毎日一緒だといいます。
ひめ子ちゃんの優しさが、息子さんを安心させているのでしょう。
エモーショナルサポートドッグ
1歳のひめ子ちゃんは、エモーショナルサポートドッグという発達障害児介助犬として介助犬協会から来たワンちゃんです。

エモーショナルサポートドッグとは、自閉症やパニック障害などを抱える人をサポートする犬です。アメリカでは認められているものの、現在の日本では制度として認められていません。
そんな背景から、同じように困っている方たちに向けて、ひめ子ちゃんのように一緒に過ごすことができる安全なサポート犬がいることを知らせたいと思ったママさん。
「自分たちが力になれたら」という思いで撮影し、投稿したといいます。

息子さんとひめ子ちゃん
息子さんは「ADHD」(注意欠如・多動症)、「ASD」(自閉スペクトラム症)、そして「境界知能」を持っています。息子さんは落ち着かずに癇癪もあり、ママさんとしては大変な毎日でした。しかし、ひめ子ちゃんと一緒に眠ることで、それまでは3時間かかっていた息子さんの入眠時間が、わずか3分に短縮されたのです。
「驚きと感謝と愛しい気持ちで胸がいっぱいになりました」とママさん。

ひめ子ちゃんは、息子さんがどれだけ騒いでも、急に大声を出し走ってきていきなり触っても、抱きしめても、うっとりとした顔で受け入れてくれています。
「息子もひめ子もくっついてお互いの休憩時間を共に過ごす、人生のパートナーとして素晴らしい関係を築けている」とママさんは話していました。

そんなひめ子ちゃんは、とても落ち着いており、吠えたり鼻を鳴らしたりせず、歩くときには横について歩いてくれています。
「特別優しく、心が広く、唯一無二の存在です」とママさん。1歳にして10数年過ごしてきたかのような落ち着きぶりだといいます。
これまでは、息子さんもママさんも、日々悩むことが多かったそうです。しかし、ひめ子ちゃんが来てからは、笑顔で過ごせる日々が増えたといいます。
「ひめ子の存在の大きさやひめ子を思うことで、自然に引き出される息子の感情や2人の関係性をみながら、私も日々ふたりをみて学ばせてもらっています」と話していました。
今後について「息子には安心できる存在が、生きることの基盤になります。頭の良さだけでなく、人との関わり方や感情を大切にする力を身につけてほしいです。2人にはずっとお互いを支え合う存在でいてほしいと思っています」とママさん。
これからも、お互いを大切にしながら息子さんとひめ子ちゃんは成長していくでしょう。