「先天性脂肪萎縮症」という病気をご存じですか?
この病気は、全身または身体の一部の脂肪組織が失われてしまう、100万人に1人とされる指定難病です。
今回は、この病気と向き合いながら日々を過ごす、16歳の@ao_ao_930さんに話を聞きました。
小学1年生で難病と診断
@ao_ao_930さんが「先天性脂肪萎縮症」と診断されたのは、小学校1年生のときでした。診断を受けた当時は実感が湧かなかったそうですが、入学式で「顔が細い」と言われたことをきっかけに、自分は周囲とは少し違うのだと感じるようになったと振り返ります。
小学6年生になると症状が悪化し、学校では保健室で過ごす日もありました。

16歳になった今も、重い荷物を持つことが難しく、外出時の送迎や靴下を履く際の手伝いなど、両親の支えを受けながら生活しています。
現在の生活と病気と向き合う中での支え
病気と向き合う中では、食事制限に加え、薬や注射による治療も欠かせません。
特につらかったのは、兄妹がおいしそうに食事をしている姿を見たときだったといいます。
「自分も食べたいのに…」という思いが募り、大きなストレスを感じていたとのこと。
また、入院中は厳しい食事制限が続き、退院後に反動で食べ過ぎてしまい、再び入院することもありました。
「悪循環を繰り返していたことが精神的につらかった」と、当時を振り返ります。

現在は、1日全体のカロリーや脂質のバランスを考えながら食事を調整。昼食で脂質が多めのものを食べる日は、朝食の内容を控えめにしたり、野菜中心の食事にしたりと工夫しています。
そんな日々の支えになっているのが、応援している女性タレントと女性グループの存在です。女性タレントにはイベントで手紙を渡したことがあり、「また会いたい」という思いが、治療や体調管理を頑張る原動力になっているといいます。
「体調を整えて会いに行くことができて本当によかったです。これからも会うために食事制限を頑張り、強く生きようと思いました」と話してくれました。
また、長期入院で気持ちが落ち込んだときや体調が優れない日には、女性グループの楽曲を聴いたり、YouTubeを見たりすることで前向きな気持ちになれたといいます。

病気についてたくさんの人に知ってもらいたい
@ao_ao_930さんがSNSで病気について発信しようと思った理由は二つあります。
一つ目は、数年前にテレビで病気について発信する女の子の姿を見たことでした。その子のお母さんが「こういう子どもがいることを知ってほしい」という思いで発信を続けていることを知り、自分も伝えていきたいと考えるようになったそうです。

もう一つは、日常生活の中で生きづらさを感じる場面があったことです。病気の影響で体に脂肪が少なく、全体的に細い体型であることから、心ない言葉をかけられた経験もありました。だからこそ、一人でも多くの人に病気について知ってもらいたいという思いで発信を続けています。
発信を通して伝えたいのは、「世の中にはいろいろな人がいて、それぞれ頑張って生きていること」「当たり前だと思っている日常は、決して当たり前ではないこと」です。
@ao_ao_930さんは今後、専門学校へ進学し、就職して自立した生活を送りながら、推し活も楽しみたいと話します。
さらにSNSでは、「自分なりに発信を続けて、たくさんの人に病気を知ってもらいたい。そして、同じ病気の人の勇気になれる存在になりたいです」と語ってくれました。
投稿には「初めて知りました」「教えてくれてありがとう」「応援しています」といった声が寄せられています。
@ao_ao_930さんの発信が、多くの人に「先天性脂肪萎縮症」を知るきっかけとなり、病気への理解が少しずつ広がっていくことを願います。

