生理不順かと思ったら…出血が続き「これはさすがにおかしい」全国各地で活動していたミュージシャンを襲った病とは

生理不順かと思ったら…出血が続き「これはさすがにおかしい」全国各地で活動していたミュージシャンを襲った病とは
入院中①(Mi-Yuさんより提供)

シンガーソングライターとして活動し、ファッションについても発信しているMi-Yuさんは、2024年に子宮頸がんステージ3と診断されました。
その後、音楽活動を休止して治療に専念し、再開を果たしますが、全国各地で活動していた2025年にがんの再発が判明します。

現在は、がんと向き合いながら音楽活動への復帰を目指しており、その思いについて話を聞きました。

提供元:Mi-Yuさん(Instagram @miyu__0829)

子宮頸がんと診断されてからの葛藤と決意

Mi-Yuさんは、子宮頸がんと診断される半年ほど前から、生理ではない出血が続き、変色したおりものの増加や腹痛の症状がありました。さすがにおかしいと思い病院を受診したところ、医師からエコー写真を見せられ「進行した状態です」と、子宮の全摘出が必要であると説明を受けます。

当時は、エコーに映る腫瘍の生々しさに気を取られ、医師の言葉が頭に入らず、突然の説明に状況を理解できませんでした。しかし、診察室を出た瞬間に診断の重みを実感し、崖から突き落とされたような感覚に襲われ、その場に崩れ落ちた当時を振り返ります。

入院中①(Mi-Yuさんより提供)

その後、手術、抗がん剤治療、放射線治療と向き合います。そのとき、Mi-Yuさんの心の支えとなったのは、応援してくださるファンの皆さんや大切に想ってくれている友人たちの存在でした。

またMi-Yuさんは「アーティストであること」や「まだやりたいことや目標があること」を常に自分に言い聞かせていました。
「絶対にステージ復帰する」と心に決め、手術前から復帰ライブの日を目標に掲げて治療に励んでいたといいます。

入院中②(Mi-Yuさんより提供)

音楽活動再開中にがんの再発

治療の結果、音楽活動の再開に至りますが、2025年にがんが再発していることがわかります。

再発当初は、尿路に近い位置に腫瘍があった影響で排尿に支障が出る状態となり、腎臓にも負担がかかっていました。そのため、体の機能を保つための処置を受けることになり、現在も定期的な通院と適切な医療ケアを続けています。

音楽活動(Mi-Yuさんより提供)

体調を崩して緊急入院となることもありました。また、腫瘍のある部分には強い痛みがあり、日常的に痛みを和らげるための治療を受けています。

抗がん剤の副作用には個人差がありますが、Mi-Yuさんの場合は脱毛や味覚の変化、手足のしびれ、吐き気などの症状が見られました。さらに、発疹や貧血など、体への負担も大きかったといいます。

卵巣の摘出により女性ホルモンが大きく変化し、若年性更年期障害の症状が現れました。気分の揺れや体のほてり、体重の増加などに悩むこともあり、現在はそうした不調を和らげるためのケアを続けています。

また、現在も定期的に治療を続けながら、腫瘍の状態を見て経過を観察している段階です。

今後は治療の結果を踏まえて方針が決まる予定で「まずは目の前の治療を一つひとつ乗り越えることを目標にしています」と話していました。さらに、その先についても状況に応じて向き合い方を考えていきたいとしています。

「新しい自分」を受け入れて歩み出すまで

Mi-Yuさんは、がんと診断されて手術や治療を経験する中で、子宮の全摘出により子どもを授かることができなくなったことや、排尿障害により一定期間は3時間ごとの自己導尿が必要だったことがつらかったといいます。

また、女性ホルモンの変化により見た目にも変化が生じ、体重の増加によってこれまでの衣装が着られなくなったこともありました。

そうした経験の中で、特にMi-Yuさんの心に深く響き、前を向くきっかけとなったのが、手術後に看護師からかけられた「新しい自分を受け入れなさい」という言葉でした。

Mi-Yuさん①(Mi-Yuさんより提供)

抗がん剤治療の副作用で髪を失い、女性としての自信を失っていたMi-Yuさん。

そうした中で、これまで好んでいたクールなファッションから、より可愛らしいスタイルへと自然に変化。髪色をピンクにするなど、装いの好みにも変化が見られるようになりました。

それには、女性として諦めたくないという気持ちと、Mi-Yuさんの負けず嫌いな性格があったからなのかもしれません。

さまざまな経験によって、Mi-Yuさんが毎日の生活のなかで意識するようになったのは、一日一日を大切に過ごすこと。
「もしかしたら自分の人生が残りわずかかもしれないと考えると、好きなことをとことんやりたいし、好きな人と一緒に過ごしたい」と語ります。

また「ありがとう」や「ごめんなさい」など、自分の想いを素直に相手に伝えることも意識するようにもなりました。

Mi-Yuさん②(Mi-Yuさんより提供)

音楽活動への復帰を目標として

Mi-Yuさんは自身と同じAYA世代で、子宮頸がんと診断された人や子宮頸がんかもしれない人たちに、発信を通して「ひとりじゃないよ!同じように悩んでいる仲間がいるから繋がってほしい。そして女性としての自信も諦めないでほしい」と呼びかけたいと話します。

子宮頸がんというデリケートな病気だからこそ、なかなか打ち明けられない性についての悩みなどもあると考えられます。

Mi-Yuさん自身も、孤立した気持ちで悩んだ時期がありました。だからこそ、誰かの背中を押してあげられるような希望を与えられたらと想い「AYA世代 子宮頸がんのオフ会」を立ち上げるなどの啓発活動をしています。

啓発活動①(Mi-Yuさんより提供)

Mi-Yuさんの今後の目標は、まずは現段階での治療をクリアして音楽活動を復帰させることです。また、啓発活動にも力を入れて発信していきたいという思いを語ってくれました。

子宮頸がんと診断された際、周囲に打ち明けることに難しさを感じる人もいると考えられます。そうした中で、Mi-Yuさんが立ち上げたオフ会は、同じ悩みを抱える人にとって交流の場の一つとなっているようです。

また、Mi-Yuさんの発信を通じて、子宮頸がん検診の重要性にも、今後さらに関心が寄せられることでしょう。

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