幼い子どもを育てていると、ときには辛い言葉を投げかけられることもあります。
今回は「道で急に怒鳴られていたお母さんに声をかけた先輩ママ」のお話を紹介します。

イラスト:23ca

散歩道で急に怒鳴られていたお母さん

トモミ(仮名)さんが、近所の歩行者専用の散歩道を歩いているときのこと。道の真ん中で、1歳半くらいの男の子がギャン泣きしていました。お母さんは明らかに疲れ切っており、なす術がないといったように、ベビーカーを押すだけで精一杯の様子。

すると、そこを通りかかった男性が、その親子に向かって「うるさいじゃないか!なんとかしろ!」と激高。

怯えた表情のお母さんを見たトモミさんは、すぐさま駆け寄り「大丈夫ですか?」と声をかけました。お母さんの様子があまりに可哀想で、何も考えず咄嗟の行動に出たトモミさん。

お母さんは「あっ…!あぁ。えぇ…」と言うのが精いっぱいで動揺している様子。トモミさんが「びっくりですよね、あの言い方。私もあんな感じで言われたことあるんですよ」と言うと「そうなんですか!」と言われ、一気に仲間意識が生まれました。

そこから一気に会話が進み、子どもの歳は1年違い、お互いやんちゃな子どものお世話で疲れ切っていることもわかりました。また、お互い実家が遠く、頼れないことも共通しています。

すると、お母さんからトモミさんに連絡先交換の提案があり、それからは約束して遊んだり、ランチに行ったりと、ママ友付き合いをするようになったのでした。

「道で急に怒鳴られていたお母さんに声をかけた先輩ママ②」イラスト:23ca

気にし過ぎないことも大事

このときの出来事について、トモミさんに話を聞きました。

ートモミさんはどうして咄嗟に声をかけたのでしょうか?
同じ経験をしたことがあり、そのときにとても悲しい思いをしたからです。泣きそうになるけど、赤ちゃんを連れて道の真ん中で泣けないという、どうしようもない状態でした。ほかにも大きな声で泣く子どもはいるのに、なぜか私だけ怒られることも複数回経験しています。夫に言っても「俺はそんなこと経験ない」と言われ、気持ちを共有できず、悲しい思いもしました。とにかく寄り添ってあげたいという気持ちが先行しました。

ートモミさんが取った行動で、そのお母さんはどういった反応をしていましたか?
そのお母さんは、見ず知らずの私が駆け寄ったことに驚かれたそうです。最初は言葉数が少なかったのですが、共通事項が多いことから徐々に打ち解けました。 そのお母さんは人と話したいけど人見知りというタイプだったので、駆け寄って話しかけてもらえて嬉しかったそうです。正直なところ、男性からきつい言い方をされたことはそれほど気にされておらず、私とお互いの境遇を話せたことで完全にクリアになったそうで、私よりも、そして私が思ったよりもずっと心が強いお母さんでした。

ーその後、そのお母さんはどんな様子でしたか?
とにかく楽しそうでした。地元の話、妊娠中や出産の話、それまでに転勤で行った場所やご主人の話など、お喋りに花が咲きました。

ーご自身がした行動について、どう思いましたか?
何も考えず駆け寄り、結果オーライでしたが、なかには私の言動を嫌がるお母さんもいるかもしれないと思いました。

ーこの体験を通して、何か意識していることや気持ちの変化などはありましたか?
相手のお母さんが本当に人の助けを必要としているか、慎重に見極めることも必要だと意識しています。母親だから皆同じ気持ちとは限らないことを心に置くようになりました。

ーこの経験を通して、同じような状況で悩む方にどのようなことを伝えたいですか?
ごく稀とはいえ、驚くような言動をする人はおられます。そういう方に遭遇してしまったら、ただ運が悪かっただけと思ってほしいです。必ず助けてくれたり、同情したりしてくれる人はいます。ほかのお母さんも、言わないだけで似たような経験はされていると思いますよ。

強い言葉をかけられてしまうと、つい気にしてしまいがちですが、あまり思い詰めすぎもよくありません。周りに話すなどして、うまく気を紛らわすことも必要ですね。

※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。

この記事の写真一覧はこちら