小さい子どもを1人でお世話するのは大変なときも多いですよね。
今回紹介するのは「ワンオペ育児中にかけられた優しい言葉のエピソード」です。

イラスト:23ca

頼れる人がいないなかでの子育て

アカリ(仮名)さんの旦那さんの職場は育休が1日のみでした。
地元を離れ、里帰りでの出産もせず、実家や友達も近くにいない状態での初めての子育て。アカリさんは精神的に辛くなってしまいました。

どうすればいいのかもわからず、親に電話で相談しても「自分のときは〜」と話してくれるものの解決には至りません。

「ただ話を聞いてほしい。不安でたくさんのなか子育てをしている状況をわかってほしいだけだった」と話すアカリさん。
しかし、アカリさんの旦那さんには「仕事が忙しいことも理解してほしい」と言われてしまいます。

やっと時間のリズムがついてきて、産後1年たったころに外出するようになったアカリさん。そこで出会った子育て支援会場の支援スタッフさんが「無理してない?頑張りすぎてない?」と優しく聞いてくれたそうです。

『ワンオペ育児中にかけられた優しい言葉②』イラスト:23ca

アカリさんは「今まで溜まってたものがざーっと流れました。毎回会うたびに話を聞いてくれて、共感してくれて、励ましてくれる。私は命の恩人くらい感謝しています」と話してくれました。

家族以外の支えてくれる存在

アカリさんにこのときのことについて聞きました。

ーこのときの出来事を振り返ってどのように思いましたか?
ほぼワンオペで職場復帰も難しい、家族や友達も近くにいない。そんなときに話を聞いてくれて心の支えになってくれるのは、子育て支援スタッフさんでした。このような人がいるんだと初めて知りました。
心細いと感じて子育てをしている人なら、家族よりも自分にほしい言葉をかけてくれると思いました。

ーアカリさんにとってこのスタッフさんたちはどのような存在ですか?
誰にも言えないし理解してもらえないことをたくさん聞いてくれて、ほしい言葉をかけてくれる。子育て支援スタッフさんがいなければ私は産後うつになっていたのではないかなと思うくらいです。
コロナ禍での出産だったこともあり、いろいろな不安の中子育てをして、気軽にどこかにもいけない、羽の伸ばし方が難しい環境の中、唯一リラックスできる場所であり存在です。
必ずしも家族が支えてくれるとは限らない。第三者だからこそ言えること、聞けることもあると思います。
親には言えないけど、スタッフさんには言える。時代に沿った子育てを知っているから、昔はこうだったからなんてことも言わないし、ママの気持ちをなによりわかってくれる。涙を流させてもらって励ましてもらい、充電できる存在です。

ーつらい時期を乗りこえたとき、どう思いましたか?
1人じゃないんだなと思いました。自分と夫の1対1だと思って子育てをしていたけど、周りの助けや助言やサポートをたくさんもらいながら、自分も良い意味でゆるく考えて子育てしたほうが、精神的に楽になるなと思いました。

ーこの体験を通して、意識していることや同じような境遇の方に伝えたいことなどはありますか?
1人で抱え込まない。最初はおっくうだけど外に出てみればいろんな居場所があるから、まずは外に出てみるといいと思います。そして、話しかけてくれるスタッフさんには遠慮せずたくさん話すと、とてもスッキリするし元気になると思います。

地域に根付いた子育てに関する相談、情報提供を行っている相談員があなたの街にも存在するでしょう。
子育ては家族で助け合うのももちろん大事ですが、家族では相談できないことなど積極的に活用していきたいですね。

※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。

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