普段生活していて「これってなんでこの形なんだろう?」など疑問に思うことはありますか?今、コーヒー牛乳の紙パックに疑問を持った小学生が、企業に問い合わせて調べたという自主学習の内容がTwitterで話題となっています。
投稿したのはその小学生の教師である前田健太(@mathmathsan)さん。

その小学生は、雪印メグミルク株式会社(以下、雪印)が販売しているコーヒー牛乳のパックに2つの疑問を持ったといいます。1つは、コーヒー牛乳のパックに入る水の量を調べると600ml入ったのにもかかわらず、なぜ中身は500mlしか入っていないのか、2つ目は、500mlをなぜ5dl(デシリットル)と表示しないのか。
そこでその子は雪印に直接メールを送ると、すぐに返事が返ってきたといいます。

雪印からの回答は?

雪印メグミルク株式会社から届いた回答(@mathmathsanさんより提供)

「雪印コーヒー500ml」のパッケージには500mlを5dlと表示しない理由については、雪印メグミルクでは様々なかさの紙パック商品を扱っているからと回答がきました。
デシリットルではうまく表示できないものがありml(ミリリットル)であればうまく表示できるためとのこと。

また、「雪印コーヒー500ml」の紙パックは600ml入る大きさなのに、なぜ100ml少なく入れているのかという質問には、開けたときにこぼれてしまうからという回答でした。

自主学習で興味を持った

前田さんによると、この小学生は現在学習している“水のかさ”に興味を持っていたことから雪印に問い合わせたとのこと。この小学生の普段の様子や自主学習について前田さん聞いてみました。

ー前田さんにその児童が報告してくれたときの様子について教えてください。
クラスで自主学習ノートという取り組みをしています。自主学習ノートとは宿題とは違い、自分でテーマを決めて学んでいくものです。
この子は現在学習している水のかさに興味関心を持って連日調べていました。前日には、給食で出た七夕ゼリーのカップの水の量を給食後に調査しており、給食の食器にはどのくらい水が入るのか調べてみたいと感想を書いていました。
そのコメントとして、私が「(給食の)牛乳パックも気になるところですね。」と返していたら、給食のではなくて、コーヒー牛乳のパックを調べてきていたという流れです。いつも通り、自主学習の提出ボックスに入れてあっただけなので、特にその日に何か特別に報告しにきたということはありません。

ーその児童は普段から色んなことに興味を持つ性格なのでしょうか?
前述した自主学習をとにかく毎日やってくる子でした。
ただ、こういった授業を深めていく探究型の自主学習が多いという感じではなかったのですが、長さや水のかさといった測定領域の単元になって一気に追究が始まった印象があります。

回答が返ってきたときの小学生の様子は…

ー雪印から実際に回答がきた内容に納得していたでしょうか?
最初は企業は予想としてズルしていると書いていましたが、最後は少ないのにはそんな理由があるんだと納得したと感想を書いていました。

ー疑問に思ったことを企業に問い合わせて確認する姿勢が素敵だなと思いました。今回、児童の行動にどのように思いましたか?
どうしても自主学習で何か調べるとなると、インターネットや本で調べるということが多くなります。そんな中、今回このように直接企業に調べるという行動をとった子が生まれたのは素晴らしいですし、他の子にとっても直接確かめる価値を共有するきっかけになりました。

この小学生の行動と雪印の回答には「お子さんの行動力も素晴らしいし、雪印さんの丁寧な対応も素晴らしいです」「素晴らしい探究心をもったお子さんですね!」「メーカーの姿勢が丁寧」などのコメントが寄せられていました。

疑問に思ったことを企業に問い合わせて自ら確認する小学生。その子の疑問を解決すべく、丁寧且つ迅速に対応してくれた雪印。疑問に思ったことを追求する姿勢は今後も勉強だけでなく、その他の場面でも活きていくでしょう。

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