リフォーム会社がこだわったワッフル!?構想10年、地域の人たちの「出会いの交差点」づくりに奔走

リフォーム会社がこだわったワッフル!?構想10年、地域の人たちの「出会いの交差点」づくりに奔走
イベント会場にもなる多目的スペース「t.wood hall」で取材に応じてくれた横山茜さん

岡山県北の津山市で1966年(昭和41年)に創業したタカラ産業。
半世紀にわたり住宅の増改築・リフォーム・業務用厨房の取り扱いだけでなく、ライフスタイルの提案まで行ってきた地域密着型のリフォーム店です。

2022年には「三世代で楽しめる」ことをコンセプトに複合施設「TAKARA+」(タカラプラス)を新たにオープン。カフェや雑貨店などが並び、リフォームへの興味あるなしにかかわらず、誰もが気軽に訪れやすい空間が作られました。
そして、この空間づくりに人一倍尽力されたのが、企画広報室の室長を務める横山茜(よこやまあかね)さん。構想から10年。奔走してきた思いをお聞きました。

「誰もが来やすい」そういう場所にしたい

「元々、タカラ産業はイベントが盛んな会社なんです」そう語る横山さん。土日や祭日にはイベント(フェア)を行い、積極的に自社の魅力をアピールしていました。しかし、どうしても「リフォーム = 男性的・工業的」なイメージが先に来てしまい、それをどうにかして柔らかいイメージにシフトしていきたいと考えていました。

また、会社の構造もネックになっていました。以前は2階のショールームに行くのに1階の事務所を通る必要があり、お客さんにはハードルがあったそうです。
そういったイメージやハードルをプラスに転化させる「入口」としてカフェを運営することにしました。

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「(イベントをしていない)平日にも来場してもらうため、カフェをやってみたい」という考えを常々持っていた横山さん。入社して4年ほど経った時、自身が企画したイベントを運営しお客さんがたくさん来たことで「こういうことか!」という気付きを得たそうです。
それは「与えられたことをやっているだけではなく、自分から動いて楽しみながらやる。自分たちが楽しまないと何も始まらない」ということでした。以来、喜んでもらえることはなにかと常に考えているそうです。

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昭和、平成、令和という時代とともにニーズの変化は確実にあり、イベントの雰囲気によって来場するお客さんも違い、年齢層も10代〜70代ぐらいと幅広いそうです。
横山さんは自らの立場に疑問を持つこともあったそう。

「リフォームの仕事を受注しないといけないのに(リフォームと直接関係ない)イベントを企画していて、これで良いのかな、と思い悩む部分もありました。ただ、私が人と接することが好きで、今すぐではなくても将来的にタカラ産業のことを思い出してもらい、来場するきっかけづくりになれば」と思って前に進んだそうです。
そこには社長や社員の方々の支えもありました。

「社長の方針として『まずは、やってみい。やってみてダメだったら、やり方を考えてみればいい』という考えがあり、イベントについて悩んでいた時も『間違っていないよ』と社長から言われました。また社風や文化があたたかいなと思います。社員みんなの仲が良い。イベントの際も出店者がびっくりするぐらいチームワークが良いと言ってくれます」
こうしたエピソードを聞くと、良い意味で古き良き日本の会社の文化があるのがタカラ産業の魅力なのだと思います。

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ワッフルは「三世代に愛される食べ物は何か」という問いから

そして満を持してオープンしたカフェ「t.cafe」。
中国地方ではここだけでしか飲めないという最高級の豆から抽出されたコーヒー。生地と素材にこだわった食感が売りのワッフル。

看板メニューのワッフルは「三世代に愛される食べ物は何か」との問いから、女性はパンが好きな人が多い、男性もモーニング(パン)が好き、ご年配にも人気でお子さんも手掴みで食べられるということから導かれたもの。
何百枚という試作を重ねたワッフルには、岡山県内の素材(津山産小麦と新庄産米粉)を使い、一枚一枚丁寧に焼き上げたこだわりが詰まっています。

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また、希少価値の高いコーヒーは、リフォームで取引のあるYKKの自社農園から仕入れたものを使っており、ここにもタカラ産業ならではのこだわりが感じられます。

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ショールームを1階に移す、という案もあったそうです。
しかし、リフォームの話題をオープンにしたくないお客さんがいるのも現実でした。
ショールームが2階にあることでプライベートな空間が保たれ、落ち着いて話ができるという意見もありました。
1階が誰でも気軽に入ることの出来るカフェや雑貨店、イベントスペースとなり、結果的にプラスに作用しました。

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カフェや雑貨店という日常的な空間があることで、リフォームという特別な(非日常的な)イベントに対するハードルも下がり、なおかつ居住空間を彩りたいという欲求も満たしてくれるようになりました。

また、ボディペイントなどを施して写真撮影可能なアートスタジオも併設されており、横山さんならではのアイデアと気配りがそこにあるような気がしました。

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