体調不良で仕事を休んで「怠けすぎ」と言われた女性→その後、病院の検査で判明した病気と思いに迫る

体調不良で仕事を休んで「怠けすぎ」と言われた女性→その後、病院の検査で判明した病気と思いに迫る
【実際の写真】  現在の様子

@lingo7_hlさんは、中学生のころから、寝ても疲れが取れない状態が続き、次第に症状は悪化していきました。やがて吐き気も伴うようになります。さらに体調不良は続き、仕事に行けなくなる日も。

こうした状況の中で「怠けすぎ」と言われることもあり、周囲にそのつらさが伝わらないことに悩む日々を過ごしていました。
その後、病院を受診して判明した病気と、@lingo7_hlさんの思いについて話を聞きました。

原因が分からないまま続いた体調不良

@lingo7_hlさんは小学生のころ、友達から「よく水分をとるね」と言われるほど、水分を多くとることが多かったといいます。また「しょっぱいお菓子はないの?」とお母さんに尋ねることも多く、塩分を求めていました。

中学生になると、寝ても疲れが取れず、起きても疲労が残る状態が続くように。ただ、病院に行くほどではないと考え、部活や勉強で忙しくなったためだと思っていました。

高校生になるとさらに疲労が悪化し、朝起き上がるのもつらくなりました。

その後、高校卒業から大学生のころにかけては、朝に吐き気を伴うようになり、食欲も低下。体重は11kg減少し、貧血も頻繁に起こるようになります。電車で倒れたこともありました。

吐き気や倦怠感は悪化する一方で、大学を欠席することが増えたため中退し、実家に戻って親の会社で働くことに。しかし、体調はさらに悪化し、毎朝吐く状態になりました。

ひどい日には起き上がることも難しく、声を出すことも困難に。夜も吐き気や倦怠感で眠れないことが増えていきます。

こうした症状について、@lingo7_hlさんは「他人には伝わりにくく、気の持ちようだと受け取られてしまうこともあった」と振り返ります。実際に親からは「怠けすぎだよ、社会人なんだから体調管理もしなさい」と言われることもあり、つらさを理解してもらえないと感じていました。

検査で分かった病気と治療の現実

@lingo7_hlさんは、体調の悪化により仕事を休むことも増えたため、しっかり治療しようと考え、病院を受診することにしました。

検査の3日前にはダンスイベントに出場しますが、疲労感でボロボロだったことを明かします。詳しい検査の結果、ネフロン癆(ろう)という、腎機能が徐々に低下する指定難病であることが判明しました。

腎生検の3日前のダンスイベント(@lingo7_hlさんより提供)

病名がわかったとき、吐き気や倦怠感の原因が明らかになったことに、まず大きな安心を感じたという@lingo7_hlさん。また、それまで怠けていたわけではなく、気持ちの問題でもなかったことを、両親にも少しずつ理解してもらえるようになりました。

一方で、この病気にはまだ分かっていないことが多く、治療法も確立されていないと知り、戸惑いも感じたそうです。病名が判明し一歩を踏み出せたが、先の見えない不安も抱えることになりました。

腎生検直後(@lingo7_hlさんより提供)

現在は定期的な検査で異常が見られた場合、対処療法を行っています。

ネフロン癆は腎臓の働きに関係する病気ですが、一般的にイメージされる「食事制限が必要な腎臓の病気」とは異なる特徴があります。

通常、腎臓の病気では塩分やカリウムの摂りすぎに注意することが多いですが、この病気では体の外へそれらが多く出てしまうため、むしろ意識して補う必要がある場合もあるといいます。

@lingo7_hlさんの場合は、カリウムの数値が低くなりやすいため、不整脈などを防ぐ目的で、1日に複数回に分けて薬を服用し、補っています。また、過去には血圧が高い状態が続いたこともあり、その際には血圧を下げる薬を服用していた時期もありました。

周囲との理解と心の支え

@lingo7_hlさんが症状と向き合う中で大変だと感じているのは、倦怠感の強さに日によって差があることと、そのつらさが周囲に伝わりにくい点です。

特に症状が強い日は、日常生活を送ることも難しくなることがあります。家族で旅行に出かけることもありますが「つらい」と伝えても理解されにくく、負担を感じる場面もありました。

年末年始の沖縄旅行(@lingo7_hlさんより提供)

また、体調の影響でできる仕事が限られることや、将来について考え始めると不安が膨らみ、気持ちが落ち込むこともあります。

そんな@lingo7_hlさんの心の支えは、誰かに相談したり、話を聞いたりしてもらうことです。以前は、病気について文献で調べながら理解を深めるとともに、対処法や気持ちの整理について「ChatGPT」に相談していました。

最近では、TikTokで病気について発信を始めたこともあり、いろいろな病気を抱える人と繋がることができました。
病気や症状は違っても同じようなつらさを感じている人もいるので、それらを共有したり「今日もお互い頑張ったね!」と、励まし合ったりすることが心の支えになっているのです。

「ネフロン癆」を知ってほしい

@lingo7_hlさんは診断後、さまざまなサイトやSNSで情報を探しましたが、ネフロン癆は国内でも患者数が少なく、闘病者による発信はほとんど見つかりませんでした。

見つかったとしても、1歳から6歳ほどの子どもを持つ保護者の発信が中心で、参考になる一方、当事者自身の声を知ることは難しかったといいます。

そこで、自分と同じ病気の人とつながりたい、実際のつらさや今後について知りたいという思いから、対等に話せる相手を探すためにSNSでの発信を始めました。

腎臓専門の病院で詳しく検査してもらった数値(@lingo7_hlさんより提供)

今後はまず「ネフロン癆」という病気そのものについて伝えていきたいと考えています。

「慢性腎臓病の一種でありながらも食事制限をしてはいけないといった珍しい病気で、私自身も診断されて初めて知りました。病気のことを話すたびに、何度も食事制限について言われて疲弊することもあります。他の病気でもイメージで決めつけてしまうようなものもあると思うので、いろいろな病気があるということを知ってもらいたいです」と語ります。

また、同じ症状でまだ診断されていない人や気になる症状が出始めている人などに目を留めてもらい、病気でもそうでなくても病院を受診するきっかけになってくれればという思いも話していました。

腎臓の病気と聞くと食事制限を思い浮かべがちですが、実際には病気によって対処法が異なることもあるようです。こうした違いについて知るきっかけにもなりそうです。また、@lingo7_hlさんの発信を通じて「ネフロン癆」への理解が少しずつ広がっていくのかもしれません。

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