小さい子どもの入院は、親の付き添いが必要な場合もあり、大変なことも多いでしょう。

今回紹介するのは「子どもの入院中に助けてもらったこと」についてのエピソードです。

イラスト:23ca

子どもが初めての入院で…

ナミ(仮名)さんの子どもが初めて入院したときのことです。子どもは、慣れない大部屋で静かに過ごさなければならないストレスや、病気の不安でグズることも多くありました。付き添い入院をしていたナミさんも、子どもの看病に加えて身の回りのことをしなければなりません。コロナ禍で面会制限もあったことから親子ともに疲れていました。

そんなとき、ナミさんは病棟の廊下でたまにすれちがう別室のママさんと話をするようになりました。それからは、お互いに励まし合いながら入院の付き添いを頑張るようになったそうです。

その後、別室のママさんのお子さんの退院が先に決まりました。ママさんは、ナミさんの子どもが好きなコミック雑誌をプレゼントしてくれました。

前に子どもの好きなコミック雑誌の発売日が近いという話をしたことを覚えてくれていたようです。また、ママさんはナミさんが外出できない状態でいたことから、こっそり本屋さんでチェックしてくれていたといいます。

『子どもの入院中に助けてもらったこと②』イラスト:23ca

ママさんに「頑張ってね」との言葉とともに渡されたコミック雑誌。ナミさんは今でも大切に持っています。大変なことがあるとそのときのことを思い出し、また頑張ることにしているそうです。

少しの声がけを

このときの出来事について、ナミさんに話を聞きました。

ー助けてもらったとき、相手に対してどう思いましたか?また、なんと伝えましたか?
同じ境遇だからこそわかり合える相手に感謝の気持ちでいっぱいでした。自分たちのことでも大変ななか、相手に寄り添える優しさに救われたと同時に自分も誰かの役に立って心の支えになれるときがあればいいなと思いました。人を思うことができても行動に移すことは簡単ではないので見習いたい存在です。もちろん「ありがとうございます」の気持ちを親子ともに伝えて、子どもにとっても素敵な出会いになったことは間違いありません。そのあともメールで近況報告をしています。

ー子どもの体調不良という状況において、大変さを感じることを教えてください。
子どもは突然熱を出したり具合が悪くなったりするので、焦ってしまいます。そんなときに限って病院が時間外で、救急医療にかかれば時間外診療でお金がかかり、思った以上の出費もあります。子育ては体力・金銭の両面で大変なことが多いと感じました。特に体力面では、子どもの年齢が上がるにつれて、親は衰えていきます。ついていけなくなるところも多いです。

また、ナミさんは子どもと一緒にいて困ったとき、周りに少しの声がけをしてもらえると嬉しいと話していました。この体験を通して、人に対してより感謝の気持ちをもつようになったそうです。

ーこの経験を通して、同じような状況で悩む方にどのようなことを伝えたいですか?
知らない相手に声をかけることが今の時代難しいけれど、子育てをしている人なら必ず大変な思いをすることをわかってくれると思うから1人じゃないよと伝えたいです。あとは、抱え込まないで周りに相談して助けてもらって欲しいと思います。

子育ては1人で抱え込もうとすると大変です。そんなときには、周りからの声がけや自分から助けを求めることも大事なのですね。

※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。

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