SNSで見つけた“映え”ているメニューの裏側を、オーナーや担当者に取材するシリーズ企画「編集部、SNS映えメニューを追う!」。今回は、香川県三木町のneigeの看板商品、ギャラクシーケーキを紹介します。

neigeは、学生時代にフランス菓子を学んでいた田中英昭さんが脱サラし、妻の有希さんと一緒に始めた洋菓子店。他店でやっていないことを目指して、「カラフル」と「見た目と味を一致させない」をコンセプトに、色鮮やかでギャップのあるお菓子を数多く並べています。

商品の一部。右のいちごケーキはいちご味ではありません。

看板商品のギャラクシーケーキは客の要望を受けて商品化したとのこと。現在はムーン(税込562円/1日5個限定)とマーズ(税込540円)の2種類を販売しています。

左がムーン(チョコレートケーキ)、右がマーズ(いちごのショートケーキ風)

―このメニューが誕生した経緯を教えてください。
ギャラクシーケーキもしくはミラーケーキと言われているケーキなんですが、お客さんが SNS で見て、これをホールケーキで作って下さいと頼まれたので、「じゃあ作りましょう」ということで、オーダーを受けて作りました。すると模様がとてもいい感じに仕上がったので、「これは面白いじゃないか」ということで商品化しました。

香川県に住んでいるのに、インターネットやテレビを見て、食べたいものは県外にあるとなって県外に行かれたら、悔しいじゃないですか。それなら香川県に作ろうという思いでやっています。

「ケーキを見たときのお客さんの反応が楽しみ」と話す田中さん

―どのように作っているのですか。
ムーンはチョコレートケーキ、マーズはショートケーキで、中身はシンプルです。それを半ドーム型に固めて最後にソースを流します。器に色のついたソースを3色4色入れ、それをかけていきます。混ざり合うところが全部一緒じゃないので、一つとして同じ模様にならないんです。

模様は一つ一つが全て異なる

―商品として出してみて、手応えはいかがですか。
(手応えは)あります。これをめがけて来られる若い方もたくさんいらっしゃるので、ギャラクシーにちなんだ物をイベントで出すことがあります。例えばエクレアだったり、今年の夏はアイスだったり。

この夏大好評だったという、ギャラクシーアイス

―きれいに写真を撮るためのコツはありますか。
背景は黒が一番映えると思います。店でもいろいろ色を差し替えて写そうと試したんですけど、一番綺麗に映えたのは加工なしでも黒だったんです。その他では白も綺麗です。

背景は黒がおすすめ

―お客さんへのメッセージをお願いします。

田中英昭さん―
うちに来るお客さんで大前提にして欲しいのは、普通の商品がないということです(笑)。あと、お客さんとのお話からケーキが誕生することが多いです。お客さんの思っていることを一つ一つ拾って、良いものを作っていきたいので、私たちといっぱい話してください。

田中有希さん―
すごく申し訳なさそうに、こそっと携帯を出して写真を撮られる方が多いのですが、うちは(買わない商品を含めて)写真は全然オッケーなので、「撮るぞ!」っていう気持ちで入ってきてください(笑)。

neige 田中英昭さん・有希さん

neigeでは誕生日ケーキなど、フルオーダーでのオリジナルケーキも受け付けていますが、これはオープン当初からではなく、客からの相談を受けるうちに、徐々に定着してきたスタイルなのだそう。人を楽しませたい、喜んでもらいたいという思いが、数々のSNS映え商品の誕生につながっていたのでした。

ギャラクシーケーキは毎日販売していますが、不定休のため、インスタグラムの公式アカウントで、営業日を確認して訪れてほしいということです。

neige(香川県三木町) 外観

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