高1の頃から彼女の写真を撮り続けた男性。 その10年後の姿に「泣けてきた」「感動しました」 約1年後の様子を聞いた

高1の頃から彼女の写真を撮り続けた男性。 その10年後の姿に「泣けてきた」「感動しました」 約1年後の様子を聞いた

皆さんは、どんなときに写真を撮りたいと思いますか?
記念日や何気ない日常、一瞬を切り取った写真は、後で見返したときに特別な意味を帯びます。

ハマダノブヒロ(@photog_hama)さんが、奥さんと付き合い始めてから現在までの10年間を撮り続けた様子をまとめた動画をTikTokに投稿すると、「泣けた」「こんな関係に憧れる」など多くの反響が寄せられ話題になりました。

今回は当時のお話に加え、記事公開から時間がたった現在の暮らし、そして新しく始まった活動についても伺いました。

高校時代、想いを言葉ではなく“写真”で伝えようと決めた

撮影を始めたきっかけは、高校生の頃。
恋愛経験がなく、好意をどう伝えれば良いか分からなかった彼は、言葉や行動ではなく「写真」を選びました。

「いいなと思う瞬間」を切り取るうちに、撮影自体が日常となり、恋心が深まるほどシャッターを切る回数も増えていきました。
その結果、高校時代だけで撮ったのは約3万枚。結婚後も、奥さんを毎日撮り続けています。

「撮りきれない日々を記録していきたい」

そう語る彼にとって、写真は“愛情そのものを写す行為”でした。

10年間をまとめた写真集と、心を震わせた一曲

奥さんの夢は「ウエディングドレスを着ること」。
その夢を叶えたい一心で、プロポーズのときに贈る“10年間の写真集”の制作を始めました。

その作業中、偶然流れたMr.Childrenの「しるし」に、胸が強く揺さぶられたといいます。

「歌詞の『共に生きられない日が来ても、どうせ愛してしまう』を聞いて、涙が止まらなくなったんです」

その曲でサプライズムービーを制作。
結婚式当日、奥さんは「最初からこうなる運命だった気がした」と涙し、旦那さんは「子どもの頃の自分も報われた」と振り返りました。

2人の出会いは高校1年生の春

2人が出会ったのは、高校1年生の春。
同じ保健委員になったことがきっかけでした。

奥さん曰く、当時優しく接してくれたことが“好きになる始まり”。
数学の授業後、彼女のほうから「連絡先を教えてください」と声をかけたといいます。

メールのやりとりを通して距離は縮まり、7月1日、奥さんから告白。
放課後にひっそり会うような関係を重ねるうちに、恋は確信へと変わっていきました。

遠距離恋愛を経て結婚した2人は、「あの日々があったから今の僕らがある」と、10年間をかけて恋から愛へ、愛から家族へと歩みを進めてきました。

「妻は人生を変えてくれた人」

旦那さんは、奥さんの存在をこう語ります。

「妻は、人生を変えてくれた人であり、救ってくれた人」

中学生の頃いじめで自信を失っていた彼に、「優しいから好き」と伝えてくれたのが奥さんでした。
その言葉が暗い心に光を灯し、自信を取り戻すきっかけになったといいます。

「妻こそ本当のダーリン。今でも心から陶酔しています」

と、照れながらもまっすぐに想いを語ってくれました。

あれから時間が経って、今の2人と、新しく始まったこと

記事公開後、家族や友人、SNSを通じて多くの温かいメッセージが届いたといいます。

現在の暮らしについて伺うと「相変わらず妻を撮り続けています。ただ、その日常に“日常写真プロジェクト”という新しい活動が加わりました」

「人生は“思い出せる日々”でできている」を軸に、愛しい日常を記録する取り組みを続けているそうです。

仕事と子育ての両立で毎日慌ただしく過ごしながらも、「この変化も含めて“今”を楽しんでいます。大切な存在が一人増えたからこその幸せを、妻と分かち合って暮らしています」と語ります。

遠距離恋愛をしていた頃から続く“二人の時間”は、いまや「妻と娘の物語」として受け継がれています。

なお、お子さんの名前は、奥さんとの縁にもつながる“金木犀”にちなんで名付けられたそうです。

写真展の開催、そして広がる活動の輪


大きな変化として、以前からの構想だった写真展を
出会いからちょうど15年となる節目の年、金木犀の咲く10月に三重県で開催。

「福岡から来てくださった方もいて、温かい言葉をたくさんいただきました」

現在は「関東でも開催してほしい」という声も多く、ギャラリーを探している最中なのだとか。

「思い出せる日々」を残し、人を救う写真を撮りたい

続いている取り組みは、
① 写真展の開催
② 「日常写真プロジェクト」
③ 芸人や企業の“日常の軌跡”を記録する新たな撮影活動

旦那さんは、写真の原点をこう考えています。

「積み重ねた時間は、振り返ったときにはじめて“思い出”になる」
「何気ない写真が、人を救うことがある」

しんどい日、誰かに会いたい日、自分を少し嫌いになってしまう日。
そんな夜に、手元にある写真が灯りになることがあるといいます。

「綺麗事に聞こえるかもしれませんが、綺麗事を本気で続けてきたからこそ、こうして言葉にできているのだと思います」
そう語る姿からは、写真と人生に対するまっすぐな信念が伝わってきました。

今後は、人の日常を継続的に撮影する取り組みや、企業の歴史や軌跡を残す仕事も始まる予定です。

“人・場所・組織の物語”を記録していくことが、新たな目標だといいます。

これからも、家族の物語を写真で記録していく

遠距離恋愛を経て家族になった2人。
その10年を写してきた写真には、積み重ねた時間だけが持つ温度があります。

「妻と娘と、変わらない愛をもって温かい家庭を築いていきたい」

そう語る旦那さん。
これからも、家族の日常を丁寧に写し続けながら、誰かの人生にそっと寄り添う写真を撮り続けていきます。

なお、旦那さんはInstagramのアカウント【photog_hiro】でも、奥さんの写真や普段撮影している写真を投稿をしています。【ホームページ】では活動内容や作品を掲載しています。

取材元:@photog_hamaさん

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