文化も言葉も異なる海外での生活では、様々な発見があります。
今回お話を伺ったのは、中国出身で日本在住40代の会社員、林さん
林さんが日本で初めて感じた驚きと、日本の魅力として捉えた人々の行動についてご紹介します。
中国との違いに衝撃!ゴミのない日本の道路に感動
中国の地方都市で育った林さんにとって、日本の道路の清潔さは想像をはるかに超えるものでした。
「私が育った地域では、道路にゴミが落ちているのは珍しいことではありませんでした。しかし、日本に来て、どこを歩いてもゴミが全く落ちていないのを見た時、本当に驚きました。その綺麗さは、私のこれまでの常識を覆すものでした」
故郷とのあまりの違いに、林さんは強い衝撃を受けたようです。
「お互いを思いやる」精神が息づく日本社会
道路の清潔さを通して、林さんは日本人の行動の根底にある精神に気づきました。
「日本では、自分のことだけでなく、周りの人のことを考え、皆が気持ちよく過ごせるように行動する人が多いと感じました。それは、私がこれまであまり意識してこなかった、とても大切なことだと気づかされました」
公共の場を美しく保つという意識の高さに、林さんは感銘を受けたようです。
食事後、客が自分でテーブルを拭く姿に感銘
日本の人々の他者への配慮を感じたのは、道路の清潔さだけではありませんでした。飲食店での何気ない光景に、林さんは日本社会の感動を見出したといいます。
「飲食店で食事をした後、テーブルに備え付けの布巾などを使って、お客さん自身が食べ終わった場所を綺麗に拭いているのを見た時、本当に驚き、そして深い感銘を受けました。『自分の後は自分で綺麗にする』という、その当たり前の行動の中に、他人への思いやりが表れていると感じました」
些細な行動の中に、日本人の深い配慮の精神を感じ取ったようです。
「皆が気持ちよく」暮らすためのマナーこそ日本の魅力
日本での生活を通して、林さんは他の外国籍の方々に伝えたい日本の魅力として、この「お互いを思いやる」精神から生まれるマナーの高さを挙げました。
「自分だけが良ければ良いという考えではなく、常に周りの人のことを考え、皆が気持ちよく生活できるような行動をしている。それこそが、私が日本で最も素晴らしいと感じた魅力です。この精神は、道路の清潔さから、お店でのマナーまで、日本の社会のあらゆる場所に浸透していると思います」
中国出身の林さんが日本の道路の清潔さから感じ取った驚きと、日本人の他者への配慮の深さ。それは、私たちが普段意識することの少ない、世界に誇れる日本の魅力なのかもしれません。
