舞妓さんといえば、おしろいに美しい日本髪。丈の長い振袖とだらりの帯も特徴的で、とても華やかな印象がありますよね。

松原彩(まつばら あや)(@aya_ayayakko)さんは、現在25歳の現役高校生です。以前まで京都で舞妓、芸妓をしており、Instagramでは舞妓をしていたときのことを漫画にして発信しています。
漫画が投稿されると「衝撃的」「こんな大変な世界だとは」などのコメントが寄せられ話題になっています。

普段馴染みのない舞妓さんを題材にした漫画には、多くの人の注目が集まっています。

今回投稿されたのは「舞妓の髪事情」を題材にした漫画です。

舞妓の髪事情について③(@aya_ayayakkoさんより提供)

舞妓さんは綺麗に日本髪を結っていますが、セットの仕方や手入れの方法は、わからないという人も多いでしょう。

舞妓さんの日本髪は、一度結ってもらうと1週間解くことができないそうです。その間崩さないように過ごさないといけないため、舞妓さんたちは多くの苦労をしているとのこと。

舞妓の髪事情について⑥(@aya_ayayakkoさんより提供)

こちらの漫画について、松原さんに話を聞きました。

舞妓、芸妓としての活動

ーもともと舞妓、芸妓として活動をされていたようですが、舞妓さんについての漫画を投稿したきっかけを教えてください。
漫画を投稿しようと思ったきっかけはいろいろあるのですが、高校の先生に「舞妓さんの世界ってどんな感じなの?」と質問されることが多くて、自分の中では当たり前に思っていたことも意外と全然知られていないんだなぁと気づいたことが大きかったです。絵を描くことは昔から好きだったので、実体験をもとに漫画を投稿し始めました。

ー舞妓さんとしての活動はどのくらいされていたのでしょうか?
舞妓の修行をしていたのは15歳のときからです。19歳で芸妓に襟替えして(舞妓から芸妓になることを襟替えといいます)22歳で引退しました。

ー舞妓さんになろうと思ったきっかけについて教えてください。
日本舞踊を昔から習っていたのですが、なにか日本舞踊を活かせる生き方はないかと思っていたときにTVのドキュメンタリーで舞妓さんという存在を知り、憧れたのがきっかけです。

舞妓さんの工夫や苦労

ー今回舞妓さんの髪事情について発信されていましたが、日本髪を維持するのに他の舞妓さんはどのような工夫をされていましたか?
鬢付け油は湿気や熱気に弱いので、お風呂に浸かると髪型が崩れてしまいます。あの形を維持するためにも、みんな湯船には浸からずシャワーだけで済ませていました。

舞妓の髪事情について⑧(@aya_ayayakkoさんより提供)

ー髪以外での見た目の面ではどのような苦労がありましたか?
白塗りをする際どうしても肌荒れが目立ってしまうので、スキンケアはとても大事にしていました。また、舞妓さんはどうしても古(いにしえ)のイメージがあるので、小物一つにしてもあまり洋風な柄のものは持たないようにしていました。

ー舞妓さんを、経験してよかったことを教えてください。また、大変だったことがあれば教えてください。
経験してよかったことはたくさんありますが、特に思うのは社交性を磨けたことです。また、普通の女の子だったらなかなか出られない大きな舞台に立たせてもらったり、祇園祭や節分祭で奉納舞を舞うことができたりしたのは、とても嬉しい思い出になりました。

現在とこれからについて

ー現在、現役高校生をされているとのことですが、そこに至るまでのきっかけを教えてください。
芸妓を引退する際に中卒だったため「辞めたらもう一度学び直そう」と思っていました。通信制高校と悩んだのですが、毎日通っていろんな人と話したいと思ったので定時制高校を選びました。

ー高校卒業後はどのような活動をする予定でしょうか?
卒業後は働きつつ漫画の執筆は続けていきたいと考えています。資金が貯まったら一度海外に行ってみたいです。

華やかな世界にいる舞妓さんたちには、多くの苦労があったのですね。これからも漫画を執筆していくという松原さんの今後の作品も楽しみです。

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