3人の孫を持つころわん(@korowan35)さん。孫のおままごとのために作ったフェルト作品をInstagramで紹介しています。フェルトでお菓子や食品のパッケージを精巧に真似て作っていて、一見本物かと見間違えるほど。作品をお嫁さんがTwitterで紹介すると、瞬く間に注目を集めました。

作品を作った、ころわんさんに話を聞きました。

どうせならリアルに!

―この精巧なフェルト作品を作り始めたきっかけを教えてください。
約30年前になりますが、(自分の)子どもは男の子だったこともあり、ままごとには興味がなくて作りたかったけど作っていませんでした。
孫に女の子が産まれたので「作ってみたいな」と思い、初めは市販の本を見て作っていました。それをInstagramに投稿する時に、他の作品を見ると他の人もいっぱい作っていて、売っている人もいました。「同じようなことをしても、面白くないなー」と思いましたが、デザインを変えたり可愛くしたりデフォルメしたりというのは苦手でした。「どうせだったら、そのままリアルに作ってやれ!」と思って、大きいと材料もたくさんいるので出来る限り小さくして作り始めました。

実物のパッケージを切り開いて、コピーするところからはじまる。字の部分はダイソーで売っていた刺繡用の水に溶ける下地シートを使用している(ころわんさん提供)

―カレールーやお菓子などいろいろありますが、作る物を選ぶ基準はありますか。
「コピーして大丈夫かな?縫えそうかな?」という基準で選びます。あまりに細かすぎても出来ないし、みんなが知っていそうな商品で縫えそうなものを選びます。1つの作品にかかる時間は、洗濯とか家事とか省いて残った時間で1日中縫っていれば、1週間ぐらいかかります。

たまに出てくるカレールウが面白いというコメントも(ころわんさん提供)

―手芸関係のお仕事をされていたのですか?
仕事にしたことはありませんが、手芸はもともと好きでした。洋裁を勉強する高校に入っていました。中学生くらいの時は図工と家庭科が得意でした。普通の会社に就職して結婚して、今は専業主婦をしています。それから趣味でパジャマ縫うなどしていました。編み物も出来ないことはないけど面倒くさいですね。
(作品自体は)細かいだけで一般的な、なみ縫いとかまつり縫いとか縫い方は、少ししかないです。そこまでいろんなステッチだのなんだのとかは、やっていないです。

きのこの山 超バニラ味(ころわんさん提供)

―特に難しかった作品はありますか。
日清のソース焼きそばは難しかったです。麺のところが細かすぎて途中で嫌になって放り出して、しばらくして「続きやらないかんな」と思って、やっとできました。

一番難しかったと語る日清ソース焼そば。影の部分までしっかり再現されている(ころわんさん提供)

―お孫さんは作品を見て何と言っていますか。
以前孫に「布じゃなくて硬いやつで作って」と言われて、『硬いやつってプラスチックってこと?』と思い、「それは無理やな」と断りました。『なんでも作ることができる』と思っているかもしれないです。売っているやつみたいにできると思ったのかな。
最近は、「コレどうやって作っとるの」って言われました。「これは布と針と糸でちくちくとやるんやよ」と言いました。
ゲームとかもやっていますが、たまに出して遊んでいますかね。最近は、1番下の孫が手渡しで「はい」「はい」と「はいありがとう」と繰り返し言ってやりとりしながら遊んでいます。

円柱の形状でもしっかり自立出来ている(ころわんさん提供)

―これから作る予定の作品はありますか
もうすぐ出来上がるのが、カルビーのポテトチップスのりしおです。嫁に頼まれたBTSが載っているキシリトールガムも制作予定です。

取材後に完成した新作 ポテトチップスのりしお(ころわんさん提供)

取材を終えて

ころわんさんに「お嫁さんと仲が良いですね」とお話しすると「普通はもっと喧嘩とかするんかな」と笑っていました。Instagramには、お嫁さんのために作ったぬいぐるみも載っていて、2人の仲の良さがSNSから分かり、ほっこりした気分になります。

作品はころわんさんのInstagramのアカウントや、お嫁さんのTwitter(@jin_s0819)でみることができます。

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