四国霊場80番札所、香川県高松市の讃岐国分寺のマスコット的存在となっているのが、三毛猫のムーンちゃん。人懐こく、知らない人でも怖がらないので、お遍路さんをはじめ、寺を訪れるたくさんの人の心を癒しています。

親とはぐれて泣いていた

大塚純司住職とムーンちゃん

住職の大塚純司さんとムーンちゃんの出会いは、2011年5月初旬の夕暮れ時。大塚さんが飼い犬の散歩中に、道端で親とはぐれて泣いている赤ちゃん猫を見つけました。

「親を呼ぶ泣き方でずっと泣きよったんです、何時間も。近づいても逃げようとしないくらいの小さい状態でした。夜は寒いし、カラスの被害とかもありますし、これはもう保護しないといけないと思って。そのときにちょうど地平線におっきい満月が浮かび出たところだったので、ムーンちゃんと名付けました」

満月の日に出会ったので、「ムーンちゃん」と名付けられました。

大塚さんによると、仏教の世界でピュアな心、悟りの心を象徴するのが満月。それで、ピッタリの名前だと思ったということです。

お寺の敷地内で自由気ままに

くしで毛並みを整えてもらうムーンちゃん

そんなムーンちゃん、この10年は一度野良猫との喧嘩があった程度で、大きなけがや病気をすることもなく、元気にすくすくと育ってくれました。朝晩エサを食べにくる以外は、約3000坪のお寺の敷地のどこかで、自由気ままに過ごしているそうです。赤ちゃんの頃から大塚さんに育てられたので人への警戒心はなく、訪れた人にも、愛くるしい表情をみせてくれます。

「誰に対しても大丈夫ですよ。お客さんが猫好きな人だったら寄っていくし。知らない人でも、猫特有の頭をこすりつけるみたいなしぐさをするんで」

灯籠の中からひょっこり。お寺ならではのカットです。

大塚さんにとってもムーンちゃんは、家族や子どものような存在です。寒いときは膝の上に乗ってきてそのまま寝てしまうムーンちゃんの姿が、大塚さんにとっての冬の風物詩だそうです。

「私にとっても癒しの存在ですね」

2020年の夏に大塚さんが描いたムーンちゃん

日中はどこにいるか分からないので、ムーンちゃんに会えるかどうかは、「そこもご縁ですね」と大塚さん。讃岐国分寺を訪れた際は、探してみると幸運を運んできてくれるかもしれませんよ。

ムーンちゃんに会えたらラッキー!?