全国各地に展開するクリエイター養成校・デジタルハリウッド STUDIOが、四国で初めて高松市にオープンしました。Webデザイナーとネット動画クリエイターという2つの専攻は、いずれもまったくの未経験から学習が可能。

地方では貴重なIT人材の育成にひと役買うだけでなく、複数のスキルを持っていることが当たり前になりつつある時代を生きる私たちに、実践的な選択肢を提供してくれる存在です。今回は「コミュニケーター」の肩書きでスタジオ運営に携わる伊坂佳代さんに、Webデザイナー専攻について聞きました。

Webデザインを通して“できない”が“できるに”。それが楽しい

暖色系の照明があしらわれたスタジオ内は落ち着いた印象

Webデザイナー専攻の目指すゴールは、まったくの初心者がホームページをゼロからつくり、運営できるようになること。クリエイティブな仕事に携わるうえで欠かせない作品集の1ページ目を、6ヶ月間の期間内に完成させる流れになっています。

動画教材を使っているので、Wi-Fi環境さえあればいつでもどこでも学習ができるのは大きな特徴。仕事や家事の合間に動画を見ておけば、スタジオで実際に手を動かすときの効率が大きく違ってくるといいます。

また、スタジオには実務に精通したトレーナーが常駐。ソフトの扱いに関する個別指導のみに留まらず、クライアントとのやりとりなど制作現場のリアルな実情も伝えてくれるので、就業後に感じるギャップも最小限で済みます。

キッズスペースも確保されている

「Webデザイン」という言葉へのあこがれにだけ焦点を当てるのではなく、いわば地に足のついた状態で学べるのも、デジタルハリウッド STUDIO高松の強みといえるでしょう。

開講から4ヶ月程度はホームページ制作の基礎を学び、残りの2ヶ月は卒業制作へと入るのが、基本的なカリキュラムの流れ。とはいえ、企画書やホームページの骨組みであるワイヤーフレームの作成は、初心者だと想定以上に時間がかかることが見込まれるため、多少の前倒しにも柔軟に対応しています。

「新しいことを知ったり、いままでできなかったことができるようになるのって、すっごく楽しいんですよ」
「やっぱり自分のつくったものができあがって、世に出ていくって、こんなにやりがいがあって楽しいんやっていう」

目に見える形で成果物ができるWebデザインの醍醐味を、こんな言葉で表現してくれた伊坂さん。その出発地点であるスタジオそれ自体にも、工夫と思いやりがありました。

情報量を増やせば“働く”の中身が変わる

晴れた日は中央公園の緑が美しい

落ち着いた雰囲気のインテリアを手がけたのは、コミュニケーターである伊坂さん自身。自宅でもなければオフィスでもない、いわゆる「サードプレイス」を目指したそうです。

「『特別なことをしに来てるんだ』ってマインドセットとか、『わざわざ来た』っていう優越感があると思うんですけど、そういう整然としたところでやりたいことをやって帰るっていう環境をつくりたくて」

窓の外に中央公園の緑が広がるスタジオ内は動線が広く取られており、他の受講生の動きを気にすることなく作業に集中することが可能。背の高い家具は置かれておらず、圧迫感もありません。加えて、ワークエリアとリラックスエリアがそれぞれゾーン分けされており、学習を行ううえで大切な切り替えを容易にする狙いがうかがえます。

Windows、Macの両方で学ぶことができる

「コロナ禍なんですけど、(いずれは)人が集まったり、立ち寄ったりできる場所になるといいのかなと思います。(受講を)検討している方も、卒業した方も」

学習空間を整えるだけでなく、支援はより現実的な側面にもおよびます。それは受講中、さらには卒業後の就業に関するケア。というのも、デジタルハリウッド STUDIO高松の運営母体は、人材サービス会社だからです。

「必要に応じてクリエイティブ以外の仕事の情報も提供していくんで。そういうニーズがあればキャリアコンサルタントと話をして、単発のアルバイトもあるんですよ」

さて、最後にインタビューで伊坂さんが繰り返し強調していた、「手に職」を増やす意味合いについて触れておきましょう。

「選択肢は多いほどいいと思ってるんですけど、どのときにどの引き出しを開けるとか。状況によっては2つ同時とか」
「介護する家族がいても5000円でも1万円でも稼ぐ方法を持ってるかどうかで、心の余裕って変わってくると思います」

向かって奥がワークエリア

自らの身の振り方を考えるうえで、重要な武器になるのは情報量。Webに関する知識さえあれば、たとえWebデザイナーという職に就かなかったとしても、視野は広がるというわけです。不確定な時代を生きる私たちに、貴重な選択肢を提示してくれるデジタルハリウッド STUDIO高松。今後、地域のなかでどのような存在感を示してくれるかが楽しみです。