生まれてきたわが子の体に違和感…「生まれつき体に”水ぶくれ”があった男児」まさかの診断に「なぜうちの子が?」…その8年後の現在に迫る

生まれてきたわが子の体に違和感…「生まれつき体に”水ぶくれ”があった男児」まさかの診断に「なぜうちの子が?」…その8年後の現在に迫る
生後5ヶ月のとき①(@mitsuki0807riku0905shuさんより提供)

「表皮水疱症」という病気をご存じですか?
この病気は、わずかな摩擦や刺激によって全身の皮膚や粘膜に水疱ができたり、皮膚がはがれたりする国の指定難病です。
息子さんがこの病気と診断された母親の@mitsuki0807riku0905shuさんに、8年後の現在について聞きました。

生まれたときから症状が…「表皮水疱症」と診断される

息子さんは、生まれたときから手首や膝の皮膚がめくれており、当時は医師も原因が分からない状況でした。表皮水疱症と診断されましたが、「初めて聞いた病名だったので、聞いたときはそんなに深刻な病気だとは思いませんでした」と振り返ります。

生後5ヶ月のとき①(@mitsuki0807riku0905shuさんより提供)

その後、病気について知っていくうちに、症状の大変さに驚いたという@mitsuki0807riku0905shuさん。一方で、「なぜうちの子が?」という気持ちは湧かず、「どんな病気で生まれてきても、自分の子どもが可愛いことは変わらないので、一生懸命育てていこう」と思ったことを明かしていました。

息子さんには、かゆみを感じて掻くとすぐに皮膚がめくれたり、何もしていなくても全身に大きな水ぶくれができ、つぶれることで皮膚がめくれたりする症状があります。また、口の中の皮膚もめくれるため、歯磨きも大変とのこと。目の角膜も弱く、目をこすると痛みで開けられないこともあるそうです。

入院時①(@mitsuki0807riku0905shuさんより提供)

さらに、手の5本の指は徐々にくっついてしまうため、1本ずつ保護しながら過ごしてきました。それでも指がくっついてしまい、小学校2年生の夏に5本の指を切り離す手術を受けることに。足の指は赤ちゃんの頃にくっついてしまい、手足の爪もないといいます。

日常生活にもさまざまな苦労、症状と向き合う日々

表皮水疱症と向き合う中で、赤ちゃんの頃は息子さんと2人で近くのスーパーへ買い物に行くことさえ大変だったと話します。誰かが身体をさすっていないと自分で掻いてしまい、血が出ることもあったため、シーツにもいつも血がついていました。

お風呂に入れる際も、シャワーの水が痛いため、食塩を混ぜた生理食塩水で全身を洗っていたといいます。

これまでを振り返り、@mitsuki0807riku0905shuさんは「言葉では表せないくらい、悩んだことや大変なことがありすぎた」と話していました。
そうした症状と向き合うため、現在心がけているのは、できるだけ涼しい環境で過ごすこと。特に夏は、表皮水疱症の症状がある人にとって負担の大きい季節だといい、学校ではエアコンの効いた教室に加えて手持ちの小型扇風機も使い、涼しさを保っているといいます。

また、給食ではほかの子どもたちと同じ量を食べることが難しいため、栄養食ドリンクを学校に持って行き、休み時間に飲ませてもらっているそうです。

入院時③(@mitsuki0807riku0905shuさんより提供)

「できること、できないこと」を自分で判断

息子さんは現在小学3年生の9歳。勉強や通院を頑張りながら、病気についても理解を深めているといいます。最近では、水疱をつぶしたり、かさぶたを取ったりするほか、皮膚がめくれないよう力加減を調節しながら、自分で掻くこともあるのだとか。

また、自分がやりたいと思ったことには、病気を理由に諦めず挑戦することもあります。学級委員を務めたり、音楽やダンス、運動会の踊り、50メートル走などにも取り組んできました。

一方で、「これは僕にはできないからママやって!」と伝えたり、学校で先生に助けてもらいたいときには、自分からお願いしたりできるようになったとのこと。避難訓練では、自分で逃げることが難しいため、先生に抱っこしてもらうなど、自分でできることと助けが必要なことを判断できるようになりました。

病気を知ってもらうために、SNSや取材を通じて発信

@mitsuki0807riku0905shuさんは、息子さんが生まれた当時、「表皮水疱症」がまだ広く知られておらず、情報を得ることが難しかった経験から、SNSや取材を通じて病気について発信しています。

「発信することで、病気のことを少しでも知ってもらえるなら」と考え、取材の依頼があれば積極的に受けるように。実際に「ニュース見たよ!こんな病気があるんだね」と声をかけられることも増え、助けてくれる人も増えたそうです。まずは表皮水疱症という病気を知ってもらうことを目的に、発信を続けています。

現在、表皮水疱症には根本的な治療法がありませんが、さまざまな医師が治療法を研究しています。息子さんも承認された治療薬による治療に取り組んでおり、「新しい治療法ができて少しでも可能性があるなら、挑戦していこうと思っています」と語っていました。

手術した手(@mitsuki0807riku0905shuさんより提供)

息子さんが今後挑戦したいことについて、「体調不良で学校を休むことが多いけれど、なるべく休まずに通いたい。朝もママと離れるときに泣いてしまうので、泣かずに行けるようになりたい」と話しているそうです。

また、幼稚園の頃から変わらない将来の夢は「救急隊員になること」。「救急隊員になって怪我した人を助けに行く!」と、@mitsuki0807riku0905shuさんは明かしていました。

「表皮水疱症」という病気を、今回初めて知った人も多いかもしれません。@mitsuki0807riku0905shuさんのSNSでの発信や取材を通じて、表皮水疱症について知る人が増え、病気への理解が広がっていくことを願っています。

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