ビジネスシーンにおける何気ない差し入れ一つにも、相手を思う深い心遣いが込められていることがあります。
そんな中、今回「とても気が利いているなと感じました」と語るのは、30代で契約社員として働く女性。
取引先の社長が見せてくれた、完璧とも言える差し入れのエピソードと、そこから学んだ大切なことについてお話を伺いました。
遠方から来訪した、取引先の社長
お話を伺った女性は、メーカーにお勤めで、借上社宅の契約担当をしています。
その日、会社の借上社宅の多くを仲介してくれている不動産会社の社長が、遠方からわざわざ訪問に来てくれました。
日頃からお世話になっている取引先の社長ということで、丁寧にお迎えしましたが、その社長が手渡してくれた差し入れに、彼女は心から驚かされることになります。
「え、うちのお菓子!?」意表を突く差し入れに感動
「社員の皆さんでどうぞ」と渡された紙袋。中を開けてみると、そこに入っていたのは、なんとお勤め先である自社メーカーが作っているお菓子でした。
しかも、ただ一種類ではなく、様々な種類のお菓子が詰め合わせになっています。
「弊社の売り上げに貢献できれば、と思って」
そう言って微笑む社長の言葉に、彼女は深く感動したと言います。自社の商品を差し入れに選ぶという、意表を突く選択。それは、単なる手土産ではなく、取引先への敬意と応援の気持ちが込められた、最高の贈り物でした。
売上貢献と人数確認。完璧な気遣いに学んだこと
社長の心遣いは、それだけではありませんでした。
「事前に『社員さんは何名いらっしゃいますか?』と確認の連絡をくださっていたんです。そして、その人数分、豊富な種類のお菓子を用意してくれていました」
会社の売り上げに貢献しようという気持ち。社員が選ぶ楽しみを考えた種類の豊富さ。そして、全員に行き渡るようにと配慮した事前の人数確認。その完璧な気遣いに、同僚たちも「すごいね!」と大喜びだったそうです。
この出来事は、彼女自身の差し入れに対する考え方にも変化をもたらしました。
「私もそれ以来、どこかへ差し入れを持っていく際には、事前に相手先の会社の人数を確認するようになりました」
社長が見せてくれたスマートな心遣いは、取引先との関係をより良好にするだけでなく、一人の社会人として大切なことを学ぶ、貴重な機会となったようです。
このお話のように、仕事の場面で誰かのスマートな気遣いに感心した経験はありますか?
