香川県で保護猫カフェ「necobokko CAFE」を運営している@necobokkoさんは、ある日、見たこともないガリガリの猫を保護しました。その猫は、保護してすぐに喉をゴロゴロと鳴らしていたから「ごろ」と名付けられます。保護されたときの体重は約900gほど。それが生後1年を前に体重が6kgを超え、驚くほどに巨大化したといいます。
そんなごろくんの変化がXに投稿されると「目付きが全然違う」「乾杯!」「心が救われた」などのコメントが寄せられ、話題になっています。
@necobokkoさんに話を聞きました。
コオロギのみを食べて生き延びていた「ごろくん」
@necobokkoさんは、ある日運営する「necobokko CAFE」の敷地内をフラフラ歩いていたところ、見たことのないガリガリの猫がいきなり現れます。
近隣の野良猫や地域猫は、ある程度把握していましたが、この子はどこからやってきたのかがまったくわからず、見たことがなく心配になり、保護することにしました。

「おそらく数日前から倉庫の下に潜んでいたのだと思います」と@necobokkoさん。よく見ると倉庫のまわりに糞が何個か落ちており、そのすべての中身がコオロギのみだったのです。
「自宅に連れ帰ってからした糞の中身もコオロギだったので、コオロギのみを食べて頑張って生きていたのだと思います」と語ります。
900gの小さな体
生後4ヶ月は経っていると思われたごろくんでしたが、体重は900gほどしかありません。ガリガリで全身が骨張っており、栄養状態も良くなさそうだったため、血液検査をしますが血流が悪く、採血もできないほどでした。
保護されたごろくんは、はじめはご飯をおいしそうに食べていたのですが、コオロギを主食としていたところからいきなり猫用フードに切り替わった影響か、嘔吐と下痢が数日続き、病院通いの日々が続きました。
また、ちょうど同時期に運営する保護猫カフェで医療を必要としている子が多くいたこともあり、受け入れ余裕がなかったため@necobokkoさん個人が自宅で保護することに。
「費用も個人負担となり、その点に苦労しました」と話していました。

保護したときは900gだったごろくんでしたが、生後1年を前に体重が6kgを超え、驚くほどに巨大化。保護してすぐに喉をゴロゴロと鳴らしていたから「ごろ」と名付けられたのですが、今では床にゴロゴロと転がって、別の意味でのごろくんになっているそうです。

ごろくんは「あまり活発な方ではありませんが、とにかく良い子で、見た目も性格も癒し系です」とも。@necobokkoさんは「食べるものに苦労した分、今を幸せに感じてくれていたら嬉しいです」と話していました。
目にしないところでは、たくさんの猫が犠牲に…
@necobokkoさんは、香川県で保護猫カフェ「necobokko CAFE」を運営しており、日頃より保護猫活動に携わっています。
「猫の殺処分という悲しい現実とも向き合っていますが、交通事故に遭った子、怪我を負ってしまった子など、私たちが普段目にしないところで、本当にたくさんの猫たちが亡くなってしまっているのが現実です」と話します。
「外の世界にはさまざまなリスクがあります。猫たちにとって安心・安全な環境で終生飼育していただくことを強く望みます」と@necobokkoさん。

ごろくんについても、今後、里親希望の方が現れた際にはお譲りすることもあるといいます。そのときには「安心・安全な環境で、素敵な家族と一緒に幸せに暮らしてもらいたいです」と、保護猫やごろくんへの思いを語ってくれました。
ガリガリだったごろくんが今ではふっくらとして顔つきも穏やかになり、幸せそうにしている姿が印象的でした。SNSのコメントにも「目つきが全然違う」「頑張ったね」「よく生きてたね」などの声がたくさん寄せられています。
ごろくんにはこれからも幸せでいてほしいですね。また、ごろくんのような保護猫を増やさないためにも、この現状を多くの人に知ってもらう必要があるのではないでしょうか。

