絵の表現方法は、水彩や油絵などさまざま。なかには、珍しい方法で描く方もいるでしょう。@graffitiman_jpさんが、使えなくなったマーカーを使用したアートをTikTokに投稿すると「芸術は爆発」「そんな簡単に折れるの?」「なぜそうなる」などのコメントが寄せられ、話題になっています。
作品について、@graffitiman_jpさんに話を聞きました。
マーカーインクを使ったアート
@graffitiman_jpさんが使っていたのは、マーカーのインク。ペン先が開いたり固まったりしたマーカーを折り、残っているインクを出します。

その後、インクを手で押して広げました。

そこに描かれたのは、イルカやクジラ、ユニコーンなどの絵。インクの模様からこんなにたくさんの絵が生まれるとは驚きです。

高校は美術科で、中学3年からデッサンを始めました。21歳のときに飲食店で働いており、当時の副店長さんに「黒板ポップ描いてみない?」と言われたことから、黒板アートを描くようになったと教えてくれました。
その後、公式ライバー事務所にスカウトされ、ライブ配信で黒板アートを描いていた@graffitiman_jpさん。現在は飲食店を退職し、YouTubeを中心に作品を描いています。
子どもたちの背中を押したいという思いから…
作品を描いている理由は、子どもたちの背中を押したいからだといいます。@graffitiman_jpさんは過去にいじめに遭い、学生生活を楽しめませんでした。しかし、周りの大人に恵まれて今の自分がいるといいます。ただ、すべての子どもが同じように恵まれているわけではありません。そのため、画家の活動をし、子どもたちの背中を押したいと思ったのです。

そんな思いから始め、@graffitiman_jpさんは黒板アートを8年、絵を描くこと自体は14年続けています。
マーカーインクで描くアート
「斬新で誰もやっていない。絶対バズる!」と思い、マーカーを折って描き始めました。
@graffitiman_jpさんは、インクを出した後に手で押し広げることについて「インクの量や模様が毎回違い、不規則な形から何の動物が生まれるかワクワクしません?予測不能なところがアートの魅力です」と語ります。
絵を描く際、マーカーを折る時点では何も考えず、配信中にアンケートを取ったり動物を調べたりしながら「これを描こう」と決めているそうです。
「私の作品を見て『学校を頑張ろうと思った』『社会復帰して、いつか原画を買いたい』と言ってくれる人が増えたのが素直に嬉しいですね」と話していました。
反響を受けての思いと今後の目標

投稿には多くの反響が寄せられました。中には「マーカーがもったいない」という声もありましたが「黒板POPの仕事で使えなくなったマーカーの最後のインクを活用するために生み出した技法なんです」と@graffitiman_jpさん。
今後の目標は「YouTube登録者10万人を達成し、絵の売上で学校に行けない子どもたちのためのワークショップを開くこと。いじめや病気で学校に通えない子にアートを届けたい」と語ります。
子どもたちのためにと始めた作品作り。今後もどのような作品が生み出されるのか楽しみですね。

