ノドの痛みに違和感を覚えた男性。その後、病院に行くと…医師「残念ですが…」 病気とともに生きていく思いに迫る

ノドの痛みに違和感を覚えた男性。その後、病院に行くと…医師「残念ですが…」 病気とともに生きていく思いに迫る
中咽頭がんで入院時①(@manoteprojectさんより提供)

現在38歳の@manoteprojectさんは、36歳のときに喉の痛みと発熱があり、当初は風邪だと思っていました。内科や耳鼻咽喉科を受診しましたが、そのときも軽い炎症だろうと考えていたといいます。

しかし大きな病院で検査を受けた結果、医師から「残念ですが…がんでした」と告げられました。
その後、転移も見つかり、多くの治療と向き合うなかで「病気とともに生きていく」とSNSで発信しています。その思いに迫りました。

風邪だと思っていた症状、検査の結果「中咽頭がん」と診断

2024年4月ごろ、@manoteprojectさんは発熱と喉の痛みといった風邪のような症状があり、内科や耳鼻咽喉科を受診しました。しかし薬を飲んでも治らず、腫れも引かなかったため切開して膿を出すことに。それでも痛みはおさまらず、大きな病院を紹介されます。

そこで腫れている部分を切除し、精密検査を行った結果「中咽頭がん」と診断されました。

中咽頭がんで入院時①(@manoteprojectさんより提供)

診断された当初は、現実感がなかったと振り返ります。その頃はお酒をやめたり運動を始めたりと健康に気をつけていたこともあり「まさか自分が…」と戸惑う思いもありました。

さらに当時の@manoteprojectさんは、結婚したばかり。
「なぜ今なんだろう」と感じたといいます。

病気について奥さんに説明した際「治らないとは思っていないよ」と声をかけられたという@manoteprojectさん。その言葉に希望を感じると同時に、自分が命の不安を抱えるほどマイナス思考になっていたことにも気づかされました。

当初はがんという診断を受け止められませんでしたが、時間がたつにつれて現実を受け入れるしかないという気持ちに変化。今の思いや経験を残したいと考え、YouTubeで発信することを決意します。

中咽頭がんで入院時②(@manoteprojectさんより提供)

肺転移のあと脳にも転移、脳腫瘍摘出手術へ

中咽頭がんの治療が始まるなか、がんが肺にも転移していることが判明しました。肺の腫瘍は治療によって小さくなり、CT検査ではほとんど確認できないほどに。

しかし2025年末には脳への転移が見つかり、年始には脳出血、さらに1月末にはてんかん発作も起きました。

脳腫瘍摘出後①(@manoteprojectさんより提供)

現在@manoteprojectさんは、術後の経過観察を行っており、外来でフォローを受けています。肺については再増悪は確認されておらず、今後も定期的な検査を行いながら経過を見ていく予定です。

脳の開頭手術による傷が少し痛むことはあるものの、生活はほぼ以前と同じように送れているといいます。

「がんと付き合いながら生活していく」

肺への転移が見つかった際、医師からは「今後は根治ではなく、がんを抑えながら付き合っていく考え方に変えていく必要がある」と伝えられました。

その後、患者会やチャリティーイベントなどで、がんと向き合いながら前向きに治療を続ける人たちの話を聞く機会が増えます。そうした姿に触れるなかで「自分も治療を続けていくしかない」と気持ちが変わっていきました。

病気との向き合い方①(@manoteprojectさんより提供)

これまでの闘病を振り返り、治療そのものも大変だったと語る@manoteprojectさん。しかしそれ以上に、自分の性格や向き合えていなかった部分が浮き彫りになったことが大きな葛藤だったといいます。

その影響で奥さんとけんかになることもありました。その際、奥さんを深く傷つけてしまったことについて「とてもつらく、今でも後悔しています」と語ります。

現在も関係の修復や自分自身と向き合う日々が続いていますが、大きな支えになっているのは奥さんの存在です。また、共通の知人や患者会、チャリティーイベントで出会った人たちに相談することも、気持ちを落ち着かせる助けになっているといいます。

「同じ状況の人を勇気づけたい」経験を音楽と発信に

@manoteprojectさんは、音楽クリエーターとしてもSNSで発信をしています。

中咽頭がんを患うなかでも自身の声で音楽を届けたいと考えたのは、自分の経験や感じたことを曲にすることで、同じようにがんを経験している人を少しでも勇気づけられるのではないかと思ったためでした。そこでクラウドファンディングで支援を募り、楽曲制作に取り組みました。

病気との向き合い方④(@manoteprojectさんより提供)

また、病気についての投稿では「自分が経験していることや感じていることをそのまま正直に発信していきたい」と語ります。

がんについての発信は重くなりがちなため、@manoteprojectさんが心がけているのは、できるだけユーモアを交えること。
「同じような状況にいる人が『前向きに治療している人もいるんだ』と思ってもらえたらうれしい」と発信への思いを語ります。

今後の一番の目標は、治療や体調を見ながら、奥さんやワンちゃんと旅行をするなど日常生活を取り戻すこと。さらに、脳手術を経験したときの出来事を曲にするなど、音楽制作も続けていきたいと話していました。

がんと診断されたとき「どうして自分が…」と感じる人は少なくありません。@manoteprojectさんも当初は同じ思いを抱えていたといいますが、次第に「がんと付き合いながら生活していく」という気持ちへと変わっていきました。そうした思いや経験を発信する@manoteprojectさんの投稿は、同じように病気と向き合う人にとって、一つの考え方として受け止められるかもしれません。

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