メガネ姿で成人式に出席した男性。18年後の大変身した姿が話題になっています。いったいどのような姿になったのでしょうか?
美への関心から始まった“道なき道”
若返りエステティシャンとして活動し、表参道にて、エステサロン「サロン・ド・リアン」・パーソナルトレーニングサロン「姿整美」を主宰するおおさわ はやと(@hayato_osawa)さん。学生時代から「美を追求する人の姿勢」に惹かれていました。「人がもっと輝きたい」と願うポジティブな向上心そのものに魅力を感じ、自分もその変化に寄り添える仕事がしたいと、エステの道を志したといいます。
しかし当時は、男性が本格的に技術を学べる環境がほとんどなく、「男性には難しいのでは」と言われたことも。それでも諦めずに探し続け、唯一男性でも通えるスクールを見つけて入学。「環境がなければ自分で切り開く」という姿勢は、この頃に身についたと話します。
講師になって気づいた“現場の壁”


卒業後は総合エステスクールで講師として勤務。フェイシャルやボディなど基礎技術を教えていましたが、実務経験がないまま講師になったため、生徒の“現場の質問”に答えられず葛藤があったといいます。
そこで整体サロン、さらにエステティックサロンでも働き、講師・整体・エステの“三足の草鞋”で技術を磨く日々へ。
一方、スクールでは「男性だと不安」と担当を断られることも多く、心が折れそうになる時期も続きました。
この経験から「必要なのは信頼性と認知度だ」と考え、男性エステティシャンの存在を広げるため、メディアに出る道を選ぶことになります。
2010年にスクールを退職し、同年10月に「サロン・ド・リアン」を開業しました。
転機は“男性施術者特集”の掲載


開業後は美容雑誌にプロフィールを送り、電話でアポイントを取る地道な日々。しかし編集者から「男性施術者の強みは?」と問われた際、十分に答えられず自信を失ったことも。
さらに2011年の東日本大震災で来客が大幅に減り、存続が危ぶまれる状況に。それでも諦めず続ける中、ある美容雑誌の“男性施術者特集”に選ばれ、これが大きな転機に。来客が増え、テレビ取材や書籍出版の話も届き、一気に道が開けたといいます。
「プロとしてどう見られるか」が僕にとっての若返りの原動力
若返りが話題になるほどの変化について、おおさわさんは「特別な努力をしているわけではないんです」と微笑みます。
彼が大切にしているのは、「美容のプロとして、お客様にどう見られるか」という視点。
肌・姿勢・体型が“説得力のある見本”であるべきという意識が、毎日のセルフケアを自然と続ける力になっているといいます。
さらにおおさわさんは、この意識は決して特別なものではなく、
「大切な家族や友人、恋人から、いつまでも“美しいね”“素敵だね”と言われたい」という、誰もが持つ身近な原動力と同じだと感じているそうです。
無理な食事制限などはせず、生活リズムと基本的なケアを丁寧に続ける。
その積み重ねによって、「20歳の頃より今のほうが若々しく見られる」と語ります。
結局のところ大切なのは、
“自分がどう見られたいか”という視点を持つこと。
その意識こそが、毎日の小さなケアを続けるエネルギーになるのだと教えてくれました。
「若返り」をテーマに

以前はメディア露出に注力していたものの、SNS発信をしていなかったため、露出が減ると認知度も低下。「継続して記憶に残る発信の重要性」を痛感したといいます。
その反省をもとに2020年からInstagramに本格的に取り組み、コンセプトを「若返り」に再設定。
その理由は、「自分自身の変化こそ最大の説得力であり、有益な情報になる」と気づいたからだといいます。
投稿にある眼鏡姿の写真は、成人式(20歳)の時のものだそうです。当時は40代と間違われることもあったそう。
目指すのは「健康美容」の普及

現在、来店者の多くは紹介や検索からで、かつてのように「男性だから不安」と言われることはほとんどなくなったといいます。
ただ社会全体ではまだ男性エステティシャンの認知が十分ではないことから、引き続きSNSなどで存在を広げていくことが短期的な目標。
そして長期的には、「美しさの土台は健康」という考えのもと、未病ケアや予防医学を取り入れた「健康美容」を広めていきたいと語ります。
将来は医療とも連携し、「美と健康を一体で考える」提案をしていきたいとしています。
20歳より38歳、さらには現在の方が若々しく見える。
その背景には、“特別な努力”ではなく、「プロとしての在り方」を軸にした日々の積み重ねがありました。
投稿には「変わり過ぎじゃない!?」「25歳に見える」「爽やかイケメン」「若返ってる」という声も。
おおさわ はやとさんの挑戦は、今後も注目を集めそうです。

