「スカウトしたい」助産師に褒められた出産の立ち会い方に…「ほんとにこれ…」「寄り添い方が素敵」「すごい愛だ」

「スカウトしたい」助産師に褒められた出産の立ち会い方に…「ほんとにこれ…」「寄り添い方が素敵」「すごい愛だ」
助産師さんに「スカウトしたい」と言われた@micchan_papaさん(@micchan_papaさんより提供)

出産を控えている女性は、陣痛のときや出産時には旦那さんにどんな言葉をかけてほしいでしょうか。

@micchan_papaさんが、奥さんの出産に立ち会ったとき、助産師さんに褒められ「スカウトしたい」と言われたほどでした。そのことをInstagramに投稿したところ「ほんとにこれ…」「寄り添い方が素敵」「すごい愛だ」など多くのコメントが寄せられ、話題となっています。

そこで@micchan_papaさんに話を聞きました。

不妊治療から妊娠へ

@micchan_papaさん夫婦は自然妊娠で妊活を始めましたが、8ヶ月で不安が大きくなりました。奥さんには子宮頸がんの既往歴があり、39歳という年齢の壁も。妊活が”義務”のように感じ始め陰性の検査結果を見るたび、奥さんの悲しそうな姿に胸が痛んだといいます。

子どもを育てることが@micchan_papaさんの夢だと以前から知っていた奥さんは、その想いを汲んで不妊治療を始める決断をしました。検査をしてみると@micchan_papaさんに大きな原因があることがわかりますが、それからわずか40日後に妊娠。

「苦労が吹き飛ぶくらい、抱き合って喜んだ」といいます。身体的・精神的負担の大きい不妊治療を支えてくれた奥さんへの感謝とともに「妻を何より大事に守ろう」という覚悟が生まれました。

妊娠初期、つわりで夜中に何度もトイレに向かう奥さんに寄り添い、声が届く距離で待機。戻る際も必ず付き添い「一人の時間を作らせない」よう配慮していたといいます。

中期以降は骨盤の痛みで日常動作が困難になったため、@micchan_papaさんが家事全般を担当し、靴下を履くなどの日常動作も手伝い、奥さんにストレスをためさせないように心がけました。

出産の動画を見た奥さんが号泣して…

妊娠8ヶ月目のとき、YouTubeで出産の動画を見終わったあとに号泣していた奥さんは「やっぱり一人じゃ無理、耐えられない…」と@micchan_papaさんに訴えてきました。当初は立ち会う予定のなかった@micchan_papaさんですが、立ち会い出産を決意。

出産まで約2ヶ月しかなかったため、寝る前に毎晩イヤホンで助産師さんのYouTubeを視聴。1本10〜20分の動画を約90本見て勉強しました。

事前に勉強を(@micchan_papaさんより提供)

そのなかでも、いきみ逃しの動画は何度も繰り返し見て、3回ほど奥さんに「ちょっと練習させて」と実際に押さえる場所や、押す角度を一緒に確認し合いました。こうした献身的な準備が伝わったのか、奥さんからは出産前に「入院バックの中身から、陣痛から出産までの流れを全部把握してくれているから、おかげで産むことだけに集中できる」と言われたそうです。

助産師さんに「スカウトしたいくらい」と言われるほど

実際に出産が始まると、@micchan_papaさんは長期戦を見込んで序盤から奥さんの体力を温存することを最優先に。陣痛が来るたびにいきみ逃しを行い、その時間はなんと12時間にも及びました。

いきみ逃しを(@micchan_papaさんより提供)

無事に出産が終わったとき、助産師さんから「ぜひ世の中に発信してほしい」「助産師にスカウトしたいくらい」と言われたそうです。

@micchan_papaさんは、その時初めて立ち会い出産で受け身の男性が多く、スマホを触ったり部屋を離れたりする例もあると知ります。SNSでも「旦那が役に立たなかった」「産後の恨みは一生」といった声を数多く目にしました。

声かけをして(@micchan_papaさんより提供)

そこで、一人でも多くの男性が積極的に立ち会い、夫婦の絆を深められるよう「立ち会ってよかった」という想いをInstagramに投稿することにしました。

助産師さんに「スカウトしたい」と(@micchan_papaさんより提供)

投稿には多くの反響があり「それだけこの投稿を旦那さんに見せたいという女性と、こんなふうに妻に寄り添いたいという男性がいるんだと思うとなんだか嬉しい気持ちになりました」と@micchan_papaさん。また、あのとき助産師さんが「ぜひ世の中に発信してほしい」と言った理由は「寄り添い方を教えてあげてほしい」という意味だったのだと気づきます。

この気づきを胸に「これからも一人でも多くの方に『夫婦と親子の絆を深めるヒント』を届けられるように活動したい」と話してくれました。

本当に立ち会ってよかった

奥さんは「陣痛中はほとんど記憶がないけど、呼吸や体勢の指示があって安心して産めた」と話し、特に「もうすぐ痛みが引いていくよ」という声かけが嬉しかったそうです。
「立ち会ってくれなきゃ、一人じゃ絶対無理だった」とも。

「すごい上手」と励まします(@micchan_papaさんより提供)

@micchan_papaさんは「出産がこれほど孤独な戦いとは想像していなかった。もし立ち会わずに、妻一人であの壮絶な体験をさせていたと思うと、本当に立ち会ってよかった」と振り返ります。

立ち会えてよかった(@micchan_papaさんより提供)

そんな@micchan_papaさんが子どもに見せたい姿は、「お父さんがお母さんを大事にしている姿」です。

「子どもにとって、お母さんは世界で一番大好きな存在。その『一番大好きなお母さんを、パパと一緒に守っていこうね』と言えるような、家族最優先の父親でありたいです」と話してくれました。

妊娠や出産は他人に代わってもらうことはできません。ですが、一番そばにいる旦那さんが出産の流れや陣痛のやわらげ方を共に学び、寄り添ってくれたらどんなに心強いでしょう。

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