消防士だった男性。 8年後、コロナウイルスをきっかけに転身。32歳になった現在のまさかの姿に「かっこいい!」「行動力見習いたい」「この考え方大好き」

消防士だった男性。 8年後、コロナウイルスをきっかけに転身。32歳になった現在のまさかの姿に「かっこいい!」「行動力見習いたい」「この考え方大好き」
消防士時代①(@hase__worldさんより提供)

幼い頃からの長年の夢を叶えた人はそう多くはないでしょう。
@hase__worldさんが小学3年生からの憧れだった消防士という職業と、公務員としての安定した地位を捨て、世界放浪の道を選んだ様子をThreadsに投稿すると
「かっこいい!」「行動力見習いたい」「この考え方大好き」とコメントが寄せられ話題になっています。
今回は、その大きな決断に至るまでの葛藤、過酷な救急現場での経験、そして旅で得た人生観について@hase__worldさんに話を聞きました。

長い葛藤と死との向き合い

@hase__worldさんは小学3年生からの夢であった消防士になりました。しかし、退職を決意するまでには、約3年間の長い葛藤がありました。

「幼い頃からからずっと憧れてきて、10年以上の歳月を経てようやく叶えた夢だったので沢山悩みました」
この夢を叶えるためにしてきた努力、消防士になってから積み上げた経験、資格、苦楽を共にした仲間を失ってまで進むのかと、何度も何度も考え直して、また考え直してを繰り返していたと言います。
そして公務員という安定性や社会的地位を失うことにも恐怖があったそうです。
消防車に乗っていればたくさんの子どもたちが手を振ってくれていて、こんなにいい仕事本当に辞めてもいいのだろうか?と思い直すことが何度もあり、そんな葛藤がたくさんあってなかなか決断できずにいたそう。

消防士時代①(@hase__worldさんより提供)

転機となったのは、コロナウイルスの大流行です。救急隊員として、@hase__worldさんは朝から翌朝まで帰れないほどの過酷な状況を経験し、心身ともに疲弊しました。
さらに、人との繋がりを失い孤独を感じるなか、幼い子の救護現場や、叔父の突然の死に直面します。
これらの経験を通して、「生きられる時間は限られていて不確かだ」という実感が強くなり、深く腹落ちしました。
そして、当時大学生の時に作っていた「死ぬまでにやりたいことリスト」が未達成であることに気づき、「仕事はいつでもやり直せるけど、自分の人生はやり直すことはできない!」と強く思い、退職の道を選んだと話してくれました。

消防士時代②(@hase__worldさんより提供)

踏み出せば「なんとかなる」

退職後、海外に行くことに決めた@hase__worldさん。
きっかけは大学生の頃の経験でした。そのころ海外旅行の経験はほとんどなかったそうですが、広い地球儀を見て手のひらに収まる広さでしか生きてこなかったと気づいたことが、旅への原動力になったといいます。

旅の様子④(@hase__worldさんより提供)

社会人になると頻繁に海外へ行くのは難しいだろうと考え、「行くとしたら今がラストチャンスだ」と決意し、大学卒業時に初めて海外旅行をしたそうです。
実際に世界へ飛び出してみると、海外は「なんとなく怖いところ」というイメージとは正反対で、思ったよりもとても優しい世界だったそうです。
英語が話せなくても、一人暮らしの経験がなくても、すべて「なんとかなる」と実感できたことが最大の財産になったと語ります。
だからこそ、たいていのことは踏み出す前が一番怖いだけで、踏み出してしまえば後はどうにでもなるという実体験にもなったそうです。

旅の様子②(@hase__worldさんより提供)

大学卒業時にはアフリカ大陸に行くことが出来ず、@hase__worldさんは「どうしてもアフリカに行かないと死ねない」と感じたそうで、退職後の旅先にはアフリカを選びました。
旅をするなかでとくにアフリカ最高峰のキリマンジャロ登頂は印象的だったと言います。
何度も途中で諦めかけましたが、山頂付近で見た朝日がとても美しく、涙があふれ出てきました。人生で一番泣いた瞬間だったといいます。@hase__worldさんは、どんな高い山でも諦めず地道な一歩を積み重ねていけば、絶対願いは叶うんだなと感じたそうです。

旅の様子③(@hase__worldさんより提供)
旅の様子①(@hase__worldさんより提供)

次の目標は「自分の限界」に挑む挑戦の日々

現在、日本に戻った@hase__worldさんは、次の目標に向けてストイックな日々を送っています。
英語の上達を目標に、英検1級合格を目指して勉強中だそうです。
また、11月には「死ぬまでにやりたいことリスト」にあったタイのコムローイ祭りへ参加を予定。
そして、来年には自身の限界を見るために100マイルマラソン(160km)にも挑戦したいと意気込みを語ってくれました。

これからの活躍も楽しみですね。

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