日常の風景が、ふと自分の常識を更新してくれることがあります。
インド出身のアニルさん(仮名・40代/男性/会社員)は、来日してまもなく、東京の街角で意外な「発見」をしました。
驚いたこと
「都内は思ったよりカレー専門店が多くて驚きました。日本ではカレーはあまり人気がないのだろうと想像していたので、予想が覆されました」
興味が湧き、さっそく日本のカレーを口にしてみたアニルさん。そこで感じたのは、食べ慣れた味との“違い”でした。
「食べてみると、日本のカレーはお米にとても合うように作られていると感じました。辛さが強すぎず食べやすい。ご飯と合わせるなら、祖国のカレーよりも“おいしい”と感じる場面もありました」
日本の家庭や外食で広く親しまれている“ご飯×カレー”という組み合わせ。その設計が、彼の味覚に心地よく響いたといいます。
来日者に薦めたい
アニルさんは、日本で暮らし始める海外出身者に向けて、気軽に試せる店としてチェーン店を挙げます。
「日本にあるチェーン店のカレーは、祖国の人にもおすすめできます。まずはそこから日本のカレー文化を知るのが良いと思います」
カレーが身近にある国から日本へ。同じ“カレー”でも、国や文化が違えば味の設計や楽しみ方も変わる。アニルさんの体験は、その多様さをシンプルに伝えてくれます。
「日本のカレーは“ご飯と一緒においしく食べる”ための工夫がある。辛さが控えめで食べやすいのも魅力。身近な料理から日本の暮らしを知る入り口になりました」
