岸和田のだんじり祭りといえば、その迫力と緻密な装飾で知られる伝統行事。@orihirodoさんが、手作りのミニだんじりをXに投稿すると「国宝レベル」「尊敬」「拡大したらすごかった…」などのコメントが寄せられ、話題になっています。
今回は、そんな精巧なミニだんじりの制作者である投稿者さんに話を聞きました。
きっかけは中学の美術授業

投稿者さんがミニだんじりの制作を始めたのは、中学3年生の美術の授業。
だんじり祭りが盛んな岸和田で「だんじりを作る」という課題がきっかけでした。

そのとき完成させた初めてのミニだんじりからハマり、趣味として制作を続けることに。
以来その趣味はなんと34年も続き、技術は進化を重ね、本物と見間違えるほどの完成度へと到達しました。

独学ならではの苦労とこだわり
最も苦労したのは“寸法取り”だそうです。
中学時代には、写真から縮尺を計算して、すべて手作業で作ったといいます。

投稿者さんが「この苦労がなければ、今のスキルは身につかなかった」と語るほど、その地道な作業は今も制作の基本となっているとのこと。
当時の経験が今の大きな糧となっているようです。

息子へ受け継がれる情熱
これまでに手掛けたミニだんじりは約30台。
最も楽しい瞬間は、完成したときに周囲から反響をもらったときだと話します。
「特にモデルとなった町の関係者の方に褒めていただくととても嬉しいです」と語る投稿者さん。

現在では息子さんも制作に取り組んでおり、そのきっかけは父である投稿者さんからの「パパと同じの作りたい?」という声掛けでした。
9歳の頃から始め、投稿者さんの背中を見ながら技術と情熱を受け継いでいるようです。


独学で積み重ねた技術で、話題となった“ミニだんじり”。
15歳で始めたひとつの課題が、34年後には“伝統工芸のような領域”にまで昇華されていたようです。

