体育祭のリレーで、アンカーを務めた校長先生が見せたのは、ゴール直後の鮮やかな“バク転”。予想外の展開に、会場は大盛り上がり。@gyudons.mさんが、そんな様子をYouTubeに投稿すると「運動神経良すぎ」「この学校平和すぎて好き」「全部が完璧」などのコメントが寄せられ、話題になっています。
バク転を決めた校長先生に、話を聞きました。
「挑戦する姿を、生徒に見せたかった」
この動画は、体育祭の教員リレーで撮影されたもの。生徒の邪魔をしないように、一番外側を走るという約束で教員チームが結成されたそうです。
バク転のサプライズパフォーマンスを披露したのは、体育教師ユニット「牛丼ズ」としても活動する校長先生でした。校長先生は、“挑戦”を自ら体現するためにバク転を披露したといいます。

「“バク転する校長”というのが一つの夢でもあったので、その夢を叶える姿を生徒に見せたかったのと、生徒にはいつも挑戦することの大切さを伝えていたので、校長自らが挑戦する姿を示したいと思いました。若い頃は簡単にできたバク転ですが、校長職に就いた今こそ“やってみること”に意味があると感じました」と当時の心境を話してくれました。
また「アンカーとしてゴール後の意外な展開が、生徒の記憶に残るように…」と、そんな狙いもあったようです。

生徒との距離を縮める“体育と音楽”
バク転は一瞬の出来事でしたが、そのインパクトは絶大でした。
「『かっこよかった』『あんなの初めて見た』『校長先生すごすぎ』と、生徒たちからたくさん声をかけてもらいました。会場もすごく盛り上がりました」と、手応えを感じた様子です。
そんな校長先生は、2009年に結成された体育教師デュオ「牛丼ズ」の一員としても活動中。
体育の授業での「できた!」という達成感に加え、音楽でも生徒の心を動かしたいと、文化祭や昼休みのライブをきっかけに活動を始め、現在ではYouTubeでの動画配信や地域イベントへの出演など、精力的に活動を続けているそうです。

“魅力ある教師”を増やしたい
そんなバク転動画には、サプライズ以上のメッセージが込められていました。

「教師自身が魅力的であることも大切。教科の専門性に加えて、特技で生徒の心をつかむのも一つの方法だと思います。少しでも学校現場の明るく楽しい空気が伝わればと思って、この動画を投稿しました」
動画を通して、教師の新たな魅力を伝えたいという思いがあったようです。
「一度きりの人生を楽しんでほしい」
その姿勢を言葉ではなく行動で示す校長先生の背中に、多くの人が勇気をもらったようです。