ヘアドネーションとは何かを知っていますか?
ヘアドネーションとは、さまざまな理由で頭髪に悩みがある子どもたちに対して、寄付された髪の毛を使用してウィッグを製作し、無償提供までを行う活動のことです。
@sabachikubiさんの娘さんは「自分にできることは髪を寄付すること」と、今回3度目のヘアドネーションで42cmの髪を切った姿をXに投稿したところ「考えがおとな」「素敵なお嬢様」「スッキリして可愛い」などのコメントが寄せられました。
そこで、お母さんの@sabachikubiさんに、娘さんについて話を聞きました。
先天性難病でこれまでに8回の手術を…
@sabachikubiさんの11歳の娘さんは、先天性難病で腎臓や腸などに病気があります。
@sabachikubiさんによると、娘さんを出産する前から病気の大まかな状況はわかっており、出産前には4ヶ月間入院していました。出産前の不安は大きかったものの「生まれて元気に泣いてくれたので、とてもホッとしました」と話します。
娘さんは生後すぐに手術が必要でした。手術後は、娘さんの心配や産後の疲労、病気に伴う処置をこなしながらの慣れない子育てで、ギリギリの状態だったと振り返ります。

そして今年の夏には、とても大きな手術を受けた娘さん。
「長い入院生活と管だらけで動けず不自由で、娘にとって今回の手術が今までで1番つらかったと思います」と@sabachikubiさん。これまでに8回手術を受けていますが、今後もまだ手術が残っています。
「自分にできることは髪を寄付すること」
娘さんは生まれたときから何度も入院生活を送っており、抗がん剤で髪を失った友達にもたくさん出会ってきました。
「自分にできることは髪を寄付すること」と、ヘアドネーションのためだけに髪を伸ばしており、おしゃれのためではありません。規定の長さになるととても嬉しそうで、切った後も「サッパリした!」と喜んでいます。
そんな姿を見て、@sabachikubiさんは「病気のお友達のために何ができるかを考え、やり遂げる姿がかっこいい」と感じました。今回で3度目のヘアドネーションで42cmの髪を寄付した娘さんは、また髪を伸ばす予定で「これからも寄付するの?」と聞かれると「当然でしょ」と答えたそうです。

また「髪がきれいだねといつも褒められているので『自分の髪の毛はきっと喜ばれる』と思っているようです」と教えてくれました。
ぬいぐるみ作りが教えてくれたこと
現在11歳の娘さんは、7歳のころからぬいぐるみ作りを続け、今もぬいぐるみ職人としてさまざまな作品を手がけています。時間があれば何かを作り、絵や工作も大好きで、よく作品をプレゼントしてくれるそうです。

夏には大きな手術を受け、今後も手術がありますが、娘さんは病気を嘆くことなく治療にも前向きだといいます。好奇心旺盛で「好きなことをして、好きなものに触れるたびに『私しあわせだなぁ』とよくつぶやく」と語り「本当に素晴らしい子です」と@sabachikubiさん。

ヘアドネーションという活動を知ってほしい
@sabachikubiさんは「ヘアドネーションを知らない方が多いので、知ってほしい」という思いから、SNSでの発信をはじめました。投稿には、同じくヘアドネーションを始めた人やウィッグを使った人から多くのコメントが寄せられています。
娘さんと同じ症状やヘアドネーションを必要とする方や家族については「病気は大変でつらいことも多いですが、子育ての中にはそれを吹き飛ばす楽しさや喜びがあります。それに気づきながら上手に生きてほしいです」と話しました。
娘さんの今後については「今のまま、天真爛漫で心の優しい素直な人であり続けてほしい」と@sabachikubiさんは願っています。
娘さんが病気の経験から「自分にできることは髪を寄付すること」と行動する姿は、多くの人に感銘を与えるでしょう。髪の毛が誰かの笑顔につながっていると考えると、ヘアドネーションの活動の存在も知っておきたいものです。

