何気なく、モノの使い方を知らないで使っていると損をしてしまっているかもしれません。
今回お話を聞かせてくれたのは、20代学生のリョウタさん(仮名)です。
飲食店でアルバイトをしていた彼が半年間一人で格闘していたという、ほろ苦くも笑えるエピソードを語ってくれました。
「なんで自分だけ?」
アルバイト先の飲食店では、ある料理の調理工程でコーヒーシロップをかける必要がありました。
しかし、リョウタさんはそのシロップの開け方がどうしても分からず、毎回手がベタベタになるほどでした。
飲食店では忙しくしていたものの、リョウタさんはずっと「なんで自分だけこんなに開かないんだろう?」とひとりで違和感を覚えていました。
「力の入れ方が悪いのか、シロップの個体差なのか」と悩みつつ、上手くいかないたびに少し情けない気持ちになっていたと言います。
ピーク中に判明した、半年間の“独り相撲”
アルバイトのピーク中、この日もシロップと格闘していたリョウタさん。ふと、違和感の正体に気がつきます。
リョウタさんがずっと「上のフィルムを指でめくるものだ」と思い込んでいたシロップの容器は、実は小さな突起をひねるだけで簡単に開けられる仕組みだったのです。
このシンプルな勘違いに気づいた瞬間、「えっ、そんな簡単な開け方だったの!?」と衝撃を受けました。
半年以上も無意識に間違った方法で苦戦していた自分をおかしく思い、「今までの努力は何だったんだろう…」と顔から火が出るほど恥ずかしくなり、世間知らずだと感じたそう。
笑い話に変えた、友人たちの温かい反応
リョウタさんが驚いて固まっているのを見たアルバイト仲間は「今まで知らなかったの!?」と大笑い。周りの人たちもつられて笑い、その場の空気は笑いに包まれました。
後日、この出来事を友人に話した時も、大笑い。「そんなことで苦戦してたの?」と驚きながらも、「今まで知らなかったのは面白すぎる!」と盛り上がったそう。
リョウタさんも最初は恥ずかしかったものの、笑い話に変えられたことでスッキリしたと言います。
この恥ずかしい経験以来、「まずは分からないことは人に聞くよう意識しています。慌てずに一度落ち着いて確認するようにして、失敗しても笑い話に変えられるよう、柔軟に受け止める心構えも大事にしています」と話してくれました。
リョウタさんにとって、一つの違和感から学びに変えられた部分はとても大きかったのでしょう。
失敗さえも笑いに変えていくことこそが、私たち自身の日常を豊かにする秘訣なのかもしれません。
