子育ては、予測不能なトラブルの連続。そんなピンチを救うのは、時にお母さんの咄嗟のひらめきと、ちょっとしたユーモアなのかもしれません。
そんな中、今回「使えるものは何でも使う、と学びました」と笑いながら語るのは、30代の主婦のお母さん。
公園での水遊びで起きた「下着紛失事件」と、その絶体絶命の状況を驚きのアイデアで乗り切ったエピソードについて、お話を伺いました。
公園の水遊び、事件は帰る直前に起きた
それは、8歳の長女アオイちゃん、5歳の次女ヒナちゃん、1歳の三女ユイちゃん(全員仮名)を連れて公園へ水遊びに行った時のこと。さんざん遊んで、さあ帰ろうと着替えを始めた直後に事件は起きました。
「ママー、ヒナの下着がないよー!」
次女ヒナちゃんの声に、「そんなはずはない、ちゃんと入れたから」と答えたお母さん。しかし、何度カバンを探しても、ヒナちゃんの下着だけがどうしても見つかりません。お母さんの頭は、一瞬で真っ白になりました。
下着なしか、濡れたままか…母の究極の選択と閃き
「どうしよう…」お母さんの頭の中は、思考がフル回転します。
『一番気にする性格のヒナが、自分の下着がないと知ったら大泣きするかも…。かといって、このご時世に下着なしで帰らせるわけにはいかないし、濡れた服のままでは風邪をひいてしまう…!』
案の定、「なんでヒナのだけないの?ママ酷い!」と、ヒナちゃんは泣き出してしまいました。万事休すかと思われたその時、お母さんの目に、あるものが飛び込んできます。それは、1歳の三女ユイちゃんの、おむつでした。
「体が小さめのヒナなら、もしかして履けるかも…!」
お詫びはアイス!「オムツ大作戦」の結末
お母さんは、一縷の望みをかけてヒナちゃんに提案します。「ヒナ、帰るまで少しの間だけ、ユイちゃんのおむつを履いて帰らない?」
もちろん、ヒナちゃんの答えは「絶対嫌!おむつなんて赤ちゃんが履くやつじゃん!」。しかし、お母さんは必死に謝りながら交渉を続けます。
「本当にごめんね!でも、濡れたままよりマシじゃない?お詫びに、ヒナちゃんの好きなアイスを買ってあげるから!」
「アイス」という魔法の言葉に、ヒナちゃんは「…ママが忘れたせいだからね!本当は嫌だからね!」と、しぶしぶおむつを履くことを承諾。こうして、下着なしの危機は回避されたのでした。
このやり取りを見ていた長女のアオイちゃんは、「ヒナだけずるい!アオイもアイス食べたい!」と便乗。すると、おむつ姿で少し不機嫌だったはずのヒナちゃんが「私だけオムツだけど、いいよ!」と姉を許す寛大さを見せ、結局みんなでアイスを食べに行くことに。
ヒナちゃんも「おむつは嫌だったけど、アイス食べれたし結果オーライ!」とご機嫌。アオイちゃんは「ママまた忘れてアイス買ってね(笑)」と冗談を言う始末。
お母さんは「それ以来は子どもたちに自分で準備してもらって、ダブルチェックすることで忘れ物対策をしています」と話してくれました。
絶体絶命のピンチが、機転と交渉の末に、家族の笑い話と美味しいアイスに変わった、忘れられない一日となりました。
このお話のように、お子さんとのやり取りで「ハッとした」エピソードはありますか?
