顔の右半分にアザがある女の子「隠しながら生きてきた」 →しかし、大人になった現在の姿に「素敵です」「励まされます!」  SNSでの発信をする理由に迫る

顔の右半分にアザがある女の子「隠しながら生きてきた」 →しかし、大人になった現在の姿に「素敵です」「励まされます!」  SNSでの発信をする理由に迫る
生まれつきあざがあった(@azami.skin.makeさんより提供)

生まれつき顔にあざのある@azami.skin.makeさんは、Instagramであざ隠しメイクやレーザー治療の経過を発信しています。

勇気を出してオンラインでメイクレッスンに挑戦する姿に「励まされます!」「素敵です」「頑張って」というコメントが寄せられていました。

そこで@azami.skin.makeさんに話を聞きました。

「私のあざを見ている」と気にするようになり…

生まれつき顔にあざがあった@azami.skin.makeさんは、小学校の中学年くらいまでは気にすることはありませんでした。しかし、中学生になると「私のあざを見ている…」と感じ、隠すようになります。

あまり気にしなかった幼少期(@azami.skin.makeさんより提供)

高校生になりメイクを覚えた@azami.skin.makeさんは、メイクを重ねるうちにあざを隠すようになり「知られたくない」という思いが強くなっていきました。自然に見える方法や、濃いと言われない工夫も考えるようになり、いつの間にかおでこまで出せるようになります。

高校生のとき(@azami.skin.makeさんより提供)

メイク前は、初対面の人から「どうしたの?」と聞かれることが多かったそうです。しかしメイクをするようになってからはそう聞かれることが減り、あざがあることを知らない人も増えていきました。

おでこまで出せるように(@azami.skin.makeさんより提供)

一方で困ったのは、化粧品について尋ねられること。みんなが期待する商品ではなかったため、伝えづらさを感じたそうです。また、泊まりなどでメイクを落とさなくてはいけない状況では、どう振る舞うべきか悩むこともありました。

治療と向き合い始め…

@azami.skin.makeさんは、薄いメイクに憧れていたものの、長年あざのことで悩みを抱えていました。
治療に興味はあったものの、あまり親や周りに弱い部分を見せられない性格だったため、なかなか踏み出せなかったといいます。

また、治療を受ける場合は一時的にメイクができず、仕事を休まなければならないこともあり「誰にも知られずにできたらいいのに」と思っていたそうです。

そんな中「一度話だけでも聞いてみよう」と思い立ち、皮膚科に相談へ。
そこで自分に合いそうな方法を知ったことをきっかけに、少しずつ前向きな気持ちになれたと話します。

勇気を出して治療を開始(@azami.skin.makeさんより提供)

思い切って行動に移したことで「もっと早く話を聞いてみればよかった」と感じたという@azami.skin.makeさん。
治療後も、結婚や出産などのライフイベントが重なり、しばらく間が空いた時期もあったそうです。

そんなある日、娘さんの診察をきっかけに、再び自分のことを見つめ直す機会が訪れました。
「もう一度、自分のためにできることをやってみよう」と思えたのだといいます。

ダウンタイムも経験(@azami.skin.makeさんより提供)

現在も、自分のペースでケアを続けている@azami.skin.makeさん。
「痛みや不便さを感じることもありますが、応援してくれる人がいることが励みです」と話します。

フォロワーから寄せられる「勇気をもらいました」「自分も頑張ってみたい」という声が、何よりの支えになっているそうです。
「少しずつでも変わっていく実感がうれしい。今の自分を好きになれてきました」と笑顔を見せてくれました。

顔出しを決意してInstagramに挑戦

治療の記録を残したいことと、同じ悩みを持つ人の役に立ちたい思いから、@azami.skin.makeさんは2016年にブログを始めました。

最初は勇気が出ず、あざのある部分だけの写真を投稿。それでもメイクや治療について質問や、応援のメッセージをくれる人がいたといいます。勇気を出し、一部の人に顔を公開してメイク方法をブログに載せると、感謝の声が寄せられました。

そこで「困っている人の力になりたい、思いをきちんと届けたい」と考え、顔出しでのInstagram発信に挑戦する決意をしたのです。

顔出しを決意(@azami.skin.makeさんより提供)

実際に発信を始めると「ブログから見ています」「私も治療をしました」「勇気が出ました」など、多くのメッセージやコメントが寄せられるようになりました。
@azami.skin.makeさんは「私自身が励まされています」と語り、メイクの方法や使用する道具について質問されることも増えたと話します。

もっと一人ひとりと関わって悩みを一緒に解決したい

今後、@azami.skin.makeさんは、一人ひとりと関わりながら悩みを一緒に解決し、少しでも役立てるように、メイクレッスンや実際のレーザー治療について伝えていきたいといいます。

自身が結婚式や成人式で他の人にメイクしてもらえなかった経験から、こうした悩みを美容に携わる人にも知ってもらいたいとも語りました。

結婚式、本当はプロメイクをしてもらいたかった(@azami.skin.makeさんより提供)

また、当事者が安心して話せるよう、クローズドでありながら気軽に情報交換できる、同じ悩みを持つ人のためのコミュニティを作りたいと考えています。

@azami.skin.makeさんが顔を出して発信し、勇気を出して新しい挑戦をしていく姿に心を打たれた人も多いでしょう。こうした悩みがあっても、なかなかオープンに話すことは難しいかもしれません。@azami.skin.makeさんの目標であるコミュニティのようなものが実現できることを願います。

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