結婚生活の中で避けて通れないのが夫婦喧嘩。
些細なすれ違いから大きな溝に発展してしまうこともあります。
今回は、28歳の専業主婦・加藤さん(仮名)が体験した「もう仲直りできないかも」と思った夫婦喧嘩と、その意外な結末について紹介します。
イライラの積み重ねで勃発した喧嘩
加藤さんが不満を募らせていたのは、夫の“家事の関わり方”。
「こちらから依頼すると「はーい」と言いながら、ほとんど終わってから登場する」
「自分のやりたいことを優先して、私のお願いは後回し」
そんな態度にイライラが募り、ある日「もう家事は終わっているのに今さら手伝う」という夫の行動がきっかけとなり、ついに大きな口論へと発展しました。
そのときの加藤さんの気持ちは、怒りを超えて呆れに変わっていたといいます。頭の中では「自分勝手」「何もできないの?」と辛辣な言葉が浮かびましたが、口には出せず、無言で夫を“いないもの”として扱うほど心が冷め切ってしまったのです。
「もう向き合えないかも」と思った瞬間
喧嘩のあと、夫は謝るでもなく、気まずさを避けるようにゲームを始めたり無言になったり…。
その姿に加藤さんは「この人とはもうちゃんと向き合えないかもしれない」と思ったと振り返ります。
「このまま仲直りできない」そう心が離れていくのを感じた瞬間でした。
まさかの“ファーストフード店”で…
険悪な空気が続く中、加藤さんはお腹が空いて一人でファーストフード店へ。
「もう夫の分なんて買わない」と決め、自分だけのハンバーガーセットを注文して食べていました。すると、窓の外に見覚えのある車。なんと夫がドライブスルーに並んでいたのです。
驚きと気まずさから先に帰宅した加藤さん。しばらくして帰ってきた夫の手には、なんと加藤さんがさっき食べたのと同じハンバーガーセットが…。しかも彼女の分まで用意されていました。
「好きなやつ、分かってるのかよ」
そう思った瞬間、思わず笑みがこぼれ、険悪な空気が少しずつ溶けていったといいます。
喧嘩後に芽生えた“変化”
完璧に許せたわけではないものの、ファーストフード店をきっかけに再び会話が戻り始めた2人。
以降、喧嘩をしたときはなぜか「ファーストフード店に行く」のがルールのようになったそうです。
ポテトをつまみながら「こうしてほしい」「じゃあどうする?」と話し合う時間が持てるようになり、少しずつお互いに意見を伝え合える関係に。
何より「謝れるようになった」のが一番の変化だと加藤さんは話します。
素敵な関係に
夫婦生活では、価値観の違いや生活習慣のズレから喧嘩が起こるのは自然なこと。それでも、思わぬきっかけから関係が修復されることもあります。
今回のエピソードのように、「ちょっとした笑い」や「気遣い」が、冷めかけた心をつなぎ直すこともあるのかもしれません。
