1枚の紙から立体的な作品を作るとしたら、あなたはどのような手法をとるでしょうか。
@ryosuke_paperartさんが、1枚の紙に色を加えて編み込んだ作品をTikTokに投稿すると、完成品に「魅力的な作品」「素敵」「凄い」と多くのコメントが寄せられ、話題になっています。
@ryosuke_paperartさんに話を聞きました。
紙造形を始めたのは5歳ごろ
@ryosuke_paperartさんが紙造形を始めたのは、5歳くらいのころ。幼少期から折り紙が好きで、切り込みを入れて立たせるうちに、1枚の紙で作品を作るスタイルを確立したといいます。

@ryosuke_paperartさんが作家として活動するようになったのは、芸大の卒業制作展がきっかけ。折り紙や紙造形で制作したところ、楽しさややりがいを感じたそうです。
「作家活動を行う上で、より多くの人に自分を知ってもらいたい」「自分の活動を応援してくれる人に作品を見てほしい」といった思いから、SNSで作品の発信を始めたと語ってくれました。
制作期間が1ヶ月を超える作品も
@ryosuke_paperartさんが1枚の紙で作ったモルモットには「漂う雲に乗って」という作品名がつけられています。
制作期間は1週間。日頃お世話になっている方の大切な家族である、モルモットをモチーフにした作品です。
ふわふわとした毛並みに着想を得て「雲」というワードを入れたと話してくれました。

1枚の紙に樹脂を塗装したものをベースとして、これまで作品を制作していた@ryosuke_paperartさん。紙で作ることを考えた際に「紙らしさ」をさらに表現すべく作ったのが「空を越える海」と名付けられたペンギンの作品です。

特徴は、何も塗っていない紙そのものや、ちぎった和紙に切り込みを入れ、紙の繊維感を活かそうとした点。
「涼しさを感じたい」「自分が一番好きな動物」という気持ちから、2024年の夏に1ヶ月もの時間をかけて制作したと語ってくれました。
いつか世界に挑戦したい
@ryosuke_paperartさんは制作の際、紙が途中でちぎれないように意識しているといいます。また「1枚の紙が繋がっている」「切り離していないこと」から人との繋がりや縁起の良さをテーマとしており、日本文化の縁起物を制作することが多いとのこと。
「華やかさを感じてもらえるように、漆や金箔を施すのがこだわりのポイント」とも話してくれました。

現在はしなやかさと強靭さを兼ね備えた、長野県の内山紙という和紙を作品に使用している@ryosuke_paperartさん。将来的には自分で紙を漉き、繊維感や厚みなどにこだわった和紙で作品を作りたいと話します。
また、自身の起源ともいえる「折り紙」から生まれた伝統要素を取り入れた紙造形で世界に挑戦し、日本文化の魅力を伝えていきたいとの意気込みも。
今後どのような作品を見せてくれるか、楽しみですね。
