育児でも家事でも仕事でも“上手くいかない日”はありますよね。そんなときに限って上手くいかないことが重なり、気持ちが沈んでしまう…なんてこともあるでしょう。
「他の人だったら完璧にこなしているのに…」と自分を責めてしまう方もいるのではないでしょうか。

今回は、育児で上手くいかなかった日を描いた漫画『上手くいかない日』を投稿した寒いねさん(@samu_ine_7)に話を聞きました。
寒いねさんは夫と息子のなつくんと3人暮らし。嬉しかったことや辛かったことを記録するために育児日記をInstagram上で投稿しています。

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何をしてもギャン泣きする息子に…

その日はたまたま寒いねさんの夫が不在で、なつくんもなかなか寝てくれず、お昼寝が夕方になってしまったときの出来事でした。
目が覚めたなつくんはかなり機嫌が悪く、抱っこしたりおやつを渡したりしてもギャン泣き状態。なつくんが1時間半も泣き続ける中、寒いねさんは「ご飯もお風呂もまだだ…」「夫はすぐには帰ってこれないし…」と閉塞感に耐え切れなくなり、母に電話をかけ相談するのでした。

『上手くいかない日(前編)』(@samu_ine_7さんより提供)

ー「上手くいかないな」と感じたこの日は「閉塞感に耐え切れなかった」とありますが、寒いねさん自身どのように感じていましたか?

とにかく泣き止まない息子と何をやっても良くならない状況に追い詰められていて、イライラと心配とで頭がいっぱいでした。

当時まだ1歳のなつくんが何を要求しているのかわからず、追い込まれてしまった寒いねさん。お母さんに電話をかけると、状況を聞いたお母さんは「まだ眠いんとちゃうか?」と言います。
ご飯もお風呂も終わってないままなつくんを寝かすことに寒いねさんは抵抗がありましたが、お母さんは「1回飛ばしたくらいどうってことないわ」とアドバイスをします。

『上手くいかない日(後編)』(@samu_ine_7さんより提供)

お母さんのアドバイス通りにするとピタッと泣き止んだなつくん。その姿を見て寒いねさんは「私は気づけなかった…」と自分を情けなく思ってしまいます。
しかし、お母さんの言葉を聞いて「1日のタスクをこなすことも大事だけど、子どもの気持ちに寄り添うのも大事なんだと学びました」と語っていました。

ーお母さまにはよく育児に関する相談をしているのでしょうか?

はい、悩んだ時にはつい頼ってしまう存在です(笑)
母は長年保育士をしているので、もはや経験値が違い過ぎます…!

ー「上手くいかない日」を投稿しようと思ったきっかけを教えてください

息子が1歳を超えたあたりからどんどんコミュニケーションが取れるようになってきて、正直息子のことを一番よく分かっているのは自分だという驕りがあったんです。でも全然そんなことなかった。
私が楽しく育児出来ていたのは、周りの人達が常に一緒に考えて必要な時に助けてくれていたからなんだなと痛感しました。
そのため、この気持ちを忘れないように漫画にまとめました。

「もっと適当でいい!周りの人にもどんどん頼ろう!」と伝えたい

『上手くいかない日(後編)』(@samu_ine_7さんより提供)

ーこの出来事があった日から、考え方や子育てとの向き合い方に変化はありましたか?

ありました!
ちゃんとやらなきゃ!という思いはほどほどで良い。そう思えるようになりました。こうあるべき、という考えは時に自分も子どもも苦しめることがあるので、ある程度適当であることの大切さを学んだ気がします。

ーこの漫画の反響についてどう思われますか?

個人的には、この話は暗いし恐らく引かれたり、もっと頑張れるでしょ…と思われたりするかな、と思っていたので、共感のコメントが多くてビックリしました。
あとは、現役小児科医の先生からも「長時間絶食は注意!」と教えていただくこともあり、予想外に反響が大きかったです。

同じような状況の方に「もっと適当でいい!周りの人にもどんどん頼ろう!と伝えたい」と語る寒いねさん。
寒いねさんの投稿には、同じく育児で悩みを持った方たちから「読んでて涙が出ました」「上手くいかない日、ありますよね」などのコメントが寄せられていました。
すべてを完璧にこなそうとすると、知らず知らずのうちに自分を追い込んでしまうこともあるかと思います。周りの力を借りつつ、育児を楽しみ、我が子の成長を見守り続けていきたいですね。

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