2匹の猫が、疲れて帰ってきた飼い主さんを見事に無視して通り過ぎる、くすっと笑える動画がTwitterで話題になっています。

@chipie0826さんが「あの…かいぬしが労働を終え帰宅したんですが…」という一言とともに投稿したこの動画には、「示し合わせたようなスルーww どんまいです!」「この後、背後からふたりが飛びついてきますように」など、労わるようなコメントが寄せられました。

この2匹の名前は「しぴ」と「おこめ」。今回、話題になった動画について、@chipie0826さんに話を聞きました。

―家に帰ってきたらいつも無視なのですか?
あのスルーは初めてで私もびっくりしました。いつも帰ると体をかがめてネコの顔の高さに自分の顔の高さを合わせるんですけど、顔をすりすりしてきてくれます。(素通りした先には)何もなかったのに何に向かって歩いて行ってたのか分からないです。

「昨日はお出迎えありました」(@chipie0826さんより提供)

―素通りされた時、どんな気持ちでしたか?
本当に困惑です。「あれー」みたいな感じです。あまりにもシンクロしているから、「口裏をあわせてたのかな」と思いました。

―2匹は飼い主さんにとってどんな存在ですか?
私は1人暮らしですし、今こんな状態(コロナ禍)なので家族にも会えないですし、友人も少ないので、突然できた手のかかる家族ですね。

「ぱーいちぇん!あっそぼ」しぴにじゃれつくおこめ(@chipie0826さんより提供)

―今も手はかかりますか?
人間みたいに何でもやってくれるわけではないので、ご飯のお皿を洗ったりとかトイレ掃除して、すぐ散らかってまた掃除したりして、掃除機は1日10回くらいかけます。しぴは、なでながらじゃないとご飯を食べないし、水のうつわに手を入れといてあげないと水飲を飲まないんです。そういったところは、かわいいのですが、苦労は多いです。それが(おこめがきて)2倍になりました。

「シュークリーム食べてたら猫降ってきた」(@chipie0826さんより提供)

実は、2匹とも少し悲しい経緯で、この家へやってきました。

ある日、@chipie0826さんが仕事前に友人と一緒にペットショップへ行った時、友人が購入したのがしぴでした。友人宅がペットショップから遠かったため、ひとまず@chipie0826さんの家へ帰り、友人を家へ残して一旦仕事へ向かいました。

LINEで状況を確認すると、最初は「遊んでる」などと返事がありましたが、その日の夕方に友人が「なつかないからいらない」と連絡がありました。急いで家へ戻るとしぴだけが家にいました。友人を説得していましたが、さっきまで「かわいい」と言われていたしぴが、今は「いらない」といわれていることに悲しさと憤りを覚えた飼い主さんは、友人にお金を払い引き取りました。

次に家にやってきたのがおこめです。@chipie0826さんが仕事を終えて外にある鍵をとりにいくと、機械のような音がしました。そばにある、ダクトのようなところをのぞくと子猫がいました。それがおこめでした。周りを見渡しても親猫がおらず、このままおいておくと雨で凍えて死んでしまうと思い、保護して今に至ります。

「指ちゅぱちゅぱに満足した、おこめくん」朝起きると爪とぎ→しぴに毛づくろいしてもらう→飼い主さんの指を舐めるのが日課(@chipie0826さんより提供)

そんな2匹も、現在は優しい飼い主さんのところで、楽しく過ごすことができています。

「手がかかる」といいながらも、2匹のことを嬉しそうに話す@chipie0826さんの様子と、しぴとおこめの楽しそうな写真から、良い飼い主さんに出会えてよかったと、うれしく思う筆者でした。

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