保育士を8年続けた男性。結婚を気に転職を決意するも…飛び込んだまさかの業界と、働く原動力について話を聞いた

保育士を8年続けた男性。結婚を気に転職を決意するも…飛び込んだまさかの業界と、働く原動力について話を聞いた
保育学校時代①

保育士として8年間、子どもたちと向き合ってきた男性が、現在は株式会社Scene Liveのエンジニアとして新たなキャリアを歩んでいます。一見すると大きく異なる2つの仕事ですが、そこには保育士時代に培った力を活かせる場面や、意外な共通点もあるようです。

2015年4月から2023年10月まで保育士として働いてきた日下陸矢さん。転職を決めた当時の心境について「期待と緊張が入り混じった気持ちでした」と振り返りました。

保育士時代に培った「寄り添う力」

保育士として働いていた頃の自身の長所については「子どもや保護者との人間関係を築く力」だと話します。相手の気持ちに寄り添い、目に見えない思いをくみ取ることが得意だったとのこと。

保育学校時代①

その背景には、毎月欠かさず外部研修へ自主的に参加し、さまざまな事例を学んだことがあるといいます。その研修は「どのような子どもに、どんな働きかけをした結果、どのような変化があったのか」を共有する場で、自身の引き出しも増えていきました。そうした積み重ねが、視野を広げ、日々の保育にも生かされていたようです。

エンジニアとして感じた「成果」の違い

現在はエンジニアとして働く中で、保育士時代との大きな違いとして感じたのが「成果の捉え方」でした。保育士の仕事では、数値では測れない一人ひとりの成長を大切にしており「4月にはできなかったことが、8月にはできるようになる」といった変化こそが成果でした。

一方、エンジニアの仕事では、数値などの定量的な成果が重視されます。限られた時間やメンバーの中で、最大の成果を出すために何が最適かを考える必要があり、その違いに最初は戸惑いもあったと振り返ります。

独学時代

現在は、複数の条件を踏まえて判断する難しさを感じながらも、その過程を「おもしろい」と捉えられるようになりました。正解が一つではない中で選択を重ねることで、視野が広がっている実感があると感じているようです。

「あったらいい」を形にする難しさ

「こんな機能があればもっと便利なのに」という思いも、転職の動機のひとつでした。しかし現時点では「まだ十分に実現できているとは言えない」と率直に語ります。

実際の現場では、利用する人がどんな仕事をしていて、どの操作をよく使っているのかを理解することが欠かせません。そのため、サービスの内容を決める担当者や周囲のメンバーと話し合いながら、日々情報を集めているとのこと。

趣味のロードバイク①

機能を作る前には「誰が、どんな場面で使うのか」を考え、画面の見やすさや操作のしやすさにも気を配るようにしています。また、完成後の意見や反応をもとに、次に何を改善すべきかを検討しているとのこと。

「便利そう」という理想だけでは進められず「本当に多くの人に必要か」「時間や手間に見合う価値があるか」を考える必要があります。その判断をするために、利用者からの声や不具合の状況などを整理し、分かりやすく伝える力が大切だと教えてくれました。

保育士の経験が、今も生きている

異業種への転職後も、保育士時代の経験はさまざまな場面で生かされています。特に「相手に合わせて、かみ砕いて伝える姿勢」は、現在の仕事でも大きな強みなのだとか。

技術的な内容を扱う際は、専門用語を使いすぎず、図を使って分かりやすく伝えることを意識しています。その場で描いた図が他部署との情報共有に役立つこともあり、こうした工夫が評価され、社内アワードの最終候補に選ばれました。

子どもと遊ぶ様子

入社当初の環境構築では、自身がつまずいた点を記録し、後から入る人のために手順書を修正・共有してきました。指示を待つのではなく「今できることは何か」「今やるべきことは何か」を考えて行動する姿勢は、保育士時代に培われたものだと振り返ります。

やりがいと、これから目指す姿

エンジニアの仕事のやりがいについては「日々新しい課題に挑戦できること」だと明かします。決まった作業の繰り返しではなく、考え方やスキルを更新し続けながら成長していける環境に魅力を感じているとのことです。

今後は、システムの安定稼働を支える高度な技術を身につけていくことが目標とのこと。機能は実装できたとしても、安定して動かすため基盤作りには高度な技術が求められるといいます。

趣味のロードバイク②

利用者の増加による処理量の変化、安定稼働のための負荷を見据えた設計ができるよう、ネットワークをはじめとした基盤技術への理解を深めていきたいと語ります。

同時に、固定観念にとらわれない姿勢を持ち続けたいとのこと。偏った視点にとどまるのではなく「さまざまな事象の要因や背景、環境などを総合的に捉えられる人間でありたい」と今後の目指す姿について教えてくれました。

保育士から株式会社Scene Liveのエンジニアへと歩みを進めた日下さんの姿からは、職種を越えて生きる「姿勢」の大切さが伝わってきますね。

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