セラピストとして活動する@an_elmo.salonさんは、2025年のはじめに高異型度漿液性がん(卵巣がんステージ4)と診断されました。高異型度漿液(しょうえき)性がんは、婦人科系悪性腫瘍の中でも世界的に多くみられる卵巣がんです。
治療を続ける母の姿を見て、娘さんは「あと数ヶ月で死ぬと思っていた」と、今だからこそ当時の本音を語ります。
今回は、がんと診断されたときのことや現在の生活について、@an_elmo.salonさんに話を聞きました。
高異型度漿液性がん(卵巣がんステージ4)との診断
2025年3月に「高異型度漿液性がん」と診断された@an_elmo.salonさん。
それまで、だるさや疲れやすさもなく、体調に変化は感じていませんでした。セラピストとしてサロンを経営し、2月からは集中的に体づくりに取り組み、週に一度エステに通いながらボディメンテナンスを続けていました。
しかし、お腹だけがへこまず、次第に膨満感も出てきたため、念のため病院を受診することにします。

もともと大きな子宮筋腫があった@an_elmo.salonさんは、がんと診断される約4ヶ月前の11月末ごろ、痛みを感じて一度病院を受診していました。卵巣付近の痛みや排卵痛についても相談しましたが、エコー検査では特に問題は見つかりませんでした。
そのため、少し大きくなっていた子宮筋腫による圧迫が原因だろうと考えます。
見逃していた体のサイン
今振り返ると、腰痛や背中の痛み、尿量の減少、頻尿、寝汗といった症状が兆候だったのかもしれないといいます。ただ、いずれも常に続くものではなく、当時は病院を受診するほど深刻には感じていませんでした。
がんと診断された瞬間については「あっ、そうなんだ、という感じでした」と振り返ります。その後は、自分のことよりも家族や愛犬、仕事をどうしていくかで頭がいっぱいになりました。
一方で、旦那さんのほうが大きなショックを受けていましたが、家族が普段どおりに接してくれたことが、大きな支えになったといいます。
@an_elmo.salonさんは「病気でなくても、明日どうなるかは誰にもわかりません。確かに42歳で若いかもしれませんが、すぐに命が尽きるわけでもない。だからこそ、今は家族と丁寧に、濃い時間を重ねていけると思っています」と、現在の思いを語ってくれました。
これからもずっと治療は続け、うまく付き合っていく
その後、@an_elmo.salonさんはあっという間に腹水が溜まり、普通の生活もままならなくなります。
診断当時は手術ができる状態ではなく、抗がん剤治療から始まりました。その後、治療が奏功して手術を受けることができ、点滴による抗がん剤治療を終えた現在は、飲み薬と通院での点滴による維持療法に移行しています。

原発巣や骨盤内の転移は切除できましたが、肝転移とそのリンパ節転移は残っています。そのため「これからも治療を続けながら、うまく付き合っていくことになります」と話す@an_elmo.salonさん。

治療と向き合いながら取り戻す日常
@an_elmo.salonさんは現在、3週間に一度の通院による点滴と、毎日服用する経口抗がん剤で維持療法を続けています。
維持療法に入って1ヶ月ほどが経ち、副作用も落ち着いてきたことから、がんと診断されて以来休業していたサロンの再開を考えているそうです。日々は愛犬たちと家でゆったり過ごしています。
治療にはつらい時期もありますが「人は慣れるもの」と話します。体調の波をつかみ、副作用が強い時期は自宅で静かに過ごし、落ち着いたら友人とランチに出かけることもありました。

自宅では愛犬に癒され、元気な日は気晴らしに付き合ってくれる友人やお客さんの存在も支えになっていました。家族も「気分転換になるなら」と、外出を前向きに応援してくれたそうです。

「つらさを感じる場面もありましたが、それ以上に感謝の気持ちが大きかった」と振り返っていました。
経験したからこそ発信したい、がん治療の今
@an_elmo.salonさんはもともとSNSでサロンの情報を発信しており、休業のお知らせをする必要がありました。それを機に、病気のことも含めて発信していくことにしたといいます。
自身ががんと診断された際、SNSの情報に助けられた経験も、発信を始めるきっかけになりました。
今後については「私は、私の治療経過しかわかりません。他の人のブログなどを参考にすると、私は比較的トラブルもなく順調に治療も進んできました。でも結構しんどくて読むのをやめてしまうブログもあり、そんな中『楽しく治療してる人もいるよ!ドラマで見るような壮絶な日々だけじゃないんだよ!』と今のがん治療について伝えていければ」と語ります。

がんサバイバーとして伝えたいこと
遠方からの来店が難しい人のため、オンラインサロンの立ち上げを考えています。
「私の経験でよければ、病気のことやメンタル面について直接お話ししたいです。話してみたい、励ましてほしいなど理由は何でも構いません。人に聞かれたくない話もあると思うので、個別でのオンライン対応をしたいです」と語ります。
今後はサロンの再開も視野に入れながら、がんサバイバーだからこそできることに挑戦していきたいとのこと。
同じような境遇の人や家族に向けては「がんはすぐに『死』に直結するものではありません。つらい気持ちになることもありましたが、諦めずに『今あること』を大切にしてほしいです」とメッセージを寄せています。
@an_elmo.salonさん自身は「いつになるかは分からないけれど『楽しい人生だった』と言えるよう、全力で生きていきたい」と話してくれました。
@an_elmo.salonさんの発信には「感謝」という言葉が繰り返し登場します。家族や周囲の支え、日常への思いが背景にあり、治療とともに続く生活の一端が描かれていました。

