司法試験に合格するために積み上げた壮絶な努力の軌跡が、一枚の写真に凝縮されています。ほたて(@himo_hotate)さんが写真をXに投稿すると「尊敬します」「素晴らしい」「敬礼」などのコメントが。記事化時点で100万回以上表示され話題になっています。
ほたてさんに投稿や、当時の状況について話を聞きました。(2025年11月現在)
自分の核を見つけたい
ほたてさんが法律を勉強し始めたのは、コロナ禍のこと。
「どうせ外に出られないなら、好きなことを見つけてとことん勉強してみよう」と思ったことがきっかけだといいます。
また、若い頃から自分の核となるような専門分野がないことにコンプレックスを感じていたそうで「悩んでいるより、今から何とかしたい」という気持ちがあったことを教えてくれました。
そこから、手当たり次第に資格を調べては、少し手をつけてみることを繰り返したというほたてさん。その結果、一番魅力を感じたのが法律にかかわることだったのだとか。
最終的には、弁護士を目指して司法試験に的をしぼることに。いくら勉強してもゴールが見えないところが楽しく、時間を忘れて打ち込んだとのことです。
皿回しのような大変さ

勉強していくなかで、専門用語を理解することや、膨大な知識を定着させることに苦労したというほたてさん。
さらに司法試験では、憲法・民法・刑法など多くの科目が課されており、ある程度同時に進めなくてはなりません。
ほたてさんは、友人が皿回しに例えて「皿が落ちて割れて、それでも拾ってまた回している感じ」と言っているのを聞いて、激しく同意したことを思い出しながら語ってくれました。

努力の証となったカートリッジ
投稿された写真には、万年筆の空のカートリッジが写っています。勉強を始めた頃からロースクール入学までの間、手書きで答案を作成する際に使っていたもので、その数はなんと82本。
大学でも仕事でも法律には一切縁がなく、30代半ばになってから法律の勉強を始めたほたてさん。
「辛いことも楽しいこともすべてが財産で、本当に頑張ってよかった」と思った結果、その道のりを見て分かる形で投稿したいという意図があったそうです。
さらに、自身が合格者の投稿に励まされてきた経験から、同じ目標を持つ仲間たちにエールを送りたいという気持ちもあったのだとか。
そんなほたてさんが司法試験の合格を報告した投稿には、たくさんの人からお祝いの言葉が届きました。
その言葉に対して「心から嬉しかったです。ようやく新たなスタートラインに立てたので、これからも頑張っていこうと気持ちを新たにしました」とコメント。
最後に「どんなにうまくいかなくても『最後には合格できる』と信じること。合格すれば、辛いことも過程でしかなくなります」と経験をもとに、力強い言葉を残してくれました。
法律の知識がゼロの状態から始まった挑戦の軌跡は、多くの人々に勇気と希望を与えてくれたのでした。
