予期せぬ出来事は、時に私たち大人を慌てさせますが、子どもたちの間には特別な絆を生むきっかけとなることがあります。
そんな中、今回は「本当に感心しました」と語るのは、40代の専業主婦のお母さん。
ある日突然、5歳娘のお友達を預かることになった2日間。戸惑う大人をよそに、子どもたちが見せてくれた優しさと成長の物語について、お話を伺いました。
「私が預かるから大丈夫!」目の前で倒れたママ友
事件が起きたのは、お母さんがママ友と一緒にいた時でした。
妊娠中だったママ友が突然倒れ、お母さんが救急車を呼ぶ事態に。
ママ友の旦那さんは単身赴任中。
ご両親の連絡先もすぐには分からず、緊迫した状況でした。
そんな中、お母さんは救急隊員に付き添うママ友に「私が預かるから大丈夫だから!」と声をかけ、一緒にいた3歳のお子さんを2日間預かることを決意しました。
言葉が通じない!?戸惑う母を救った「おままごと作戦」
しかし、いざ預かってみると問題が発生しました。
預かったお子さんはまだあまり言葉を話せず、食事の好みや、普段使っているシャンプーの種類など、細かいことが何も分かりません。
単身赴任中の旦那さんに電話で聞いても「アレルギーはないのですが、まったく知らなくて…」との返事で、お母さんは途方に暮れてしまいました。
そのピンチを救ったのが、当時5歳だった娘さん。
「うちの娘はすごくお喋りな子だったので『好きな食べ物、指差してねー』と伝えて、2人におままごと感覚で夕飯の材料や好きなお菓子を選んでもらいました。」
「妹ができたような感覚だったようで、娘の頼もしい姿を見れて嬉しかったです。」
この「おままごと作戦」のおかげで、無事に食事の準備をすることができたそうです。
小さな胸に秘めた強さ。涙の後に生まれた最高のパートナー
ママがいないことにまだ実感がなかったのか、2人はまるで幼稚園の延長保育のように楽しんでくれていたそうです。
いつもは一人遊びが多い娘さんも、お友達とずっと一緒にいられて、とても嬉しそうでした。
しかし、夜になると「ママぁ…」と寂しさがこみ上げてきたようで…。
お母さんが「ママは病院で赤ちゃんのために頑張ってるんだよ」と伝えると、驚くべき姿を見せます。
「涙を瞳いっぱいに溜めて、それを必死にこらえて、笑顔を作って見せてくれたんです。3歳の子の健気な姿に、思わず胸が熱くなりました」
この出来事は、2人の信頼関係をより一層強固なものにしました。
もともと怖がりな性格と聞いていたお子さんも、この日を境に「お姉ちゃん」である娘さんがやることは何でも真似したがるようになり、一緒にダンスまで習い始めました。
今ではピアノを一緒に弾くのが大好きで、「いつか発表会で連弾するんだー」と言いながら、仲良くおやつを食べる最高のパートナーになったそうです。
突然始まった2日間のお泊まり会は、子どもたちの間に一生ものの友情を育む、かけがえのない思い出となりました。
このお話のように、お子さんとのやり取りで「ハッとした」エピソードはありますか?
