@mmn06.yさんは、18歳でがんと診断されました。それは高校卒業を目前に控えた時期で、卒業式や卒業旅行にも参加できず、これから始まるはずだった大学生活は闘病の日々へと変わります。
273日間に及ぶ闘病生活のなかで、数々のつらい治療を乗り越えた@mmn06.yさん。診断当時は「なぜ自分が…」という思いが強かったものの、治療を終えた今では「18歳でがんを乗り越えた経験は人生の財産」と受け止めています。
今回は、273日の闘病生活を経た現在の思いについて話を聞きました。
高校卒業目前に「右上腕骨悪性の骨肉腫」との診断
高校3年生の1月中旬、受験勉強をしていた@mmn06.yさんは、右肩から鎖骨、肩甲骨の間あたりに、脱臼したような痛みを感じるようになりました。1週間ほどで治るだろうと考え、当初は湿布を貼って様子を見ていましたが、次第に痛みが強くなり、整形外科を受診します。
初診ではMRIを撮影し、経過観察となりました。しかし数日後、さらに痛みが増したため再度受診。前回とは別の医師がMRI画像を確認し「右肩に異変があり、腫瘍の可能性がある」として、大きな病院を紹介されました。
紹介先の病院で採血や造影MRIなどの検査を行い、翌日に生検を実施。その結果「右上腕骨悪性の骨肉腫」と診断されました。

病名を告げられた当初は腫瘍や骨肉腫という言葉自体は知っていたものの、病気の深刻さまでは理解できず、正直なところ「すぐ治るのでは」と考えていた@mmn06.yさん。しかし、医師の説明を一緒に聞いていたお母さんは言葉を失っていたそうです。
医師の話を重ねて聞くうちに「がんになったんだ」「命を落とす人もいる病気なのか」と、次第に現実として受け止めるようになりました。気持ちが追いつかないまま、入院や抗がん剤治療の話が次々と決まり「気づけば入院、抗がん剤を始める日になっていて、とても怖かった」と振り返ります。
また、友達にはがんになったことを打ち明けることができませんでした。
273日の闘病生活のなかで学んだ「人と人との繋がり」
現在、@mmn06.yさんの病気は寛解し、がんと向き合った日々は273日に及びました。当時を振り返り、病気を十分に受け入れられないまま治療が終わったという思いは残るものの「本当に貴重な経験だった」と語っています。
そして、この273日間から学んだことは「人と人との繋がり」でした。
「病気は気持ちや根性、才能では太刀打ちできず、予定やお金、身体、未来までも容赦なく奪っていく」と感じたといいます。その中で、病気でも奪いきれないのは「人と人との繋がり」だと、@mmn06.yさんは実感しました。
「身体が壊れても弱っても、未来が見えなくなっても、誰かを想う気持ちや誰かが自分を想ってくれていることだけは病気には奪えません。最後まで続けることができたのは、周りの人にたくさん恵まれて助けられたからです」と語ります。

闘病生活を振り返って…
@mmn06.yさんはがんと診断された当初「なぜ自分が」と思いながらも、治療しなければ命に関わる病気であるため、闘う以外の選択肢はなかったといいます。そのなかで、前を向いて治療に臨む気持ちになっていきました。
闘病生活で最もつらかったのは、16時間に及ぶ手術の後。右足の腓骨を右上腕に移植し、術後は強い痛みに襲われ、立つことも歩くこともできず、ベッドから動けない状態が続きました。
@mmn06.yさんは「抗がん剤も大変でしたが、この手術後のつらさに勝るものはありません」と、当時を振り返ります。

精神的にもつらかったのは、卒業式に出られず、周囲の友人たちが大学生として新しい生活を始めていくなかで、自分だけが取り残されているように感じたことでした。
そんな闘病生活の支えとなっていたのが、当時交際していた彼女の存在です。現在は別々の道を歩んでいるものの、一時退院の際に一緒に過ごす時間は「生きている」と実感できる大切なひとときだったといいます。どんなときも寄り添い、共に病気と向き合ってくれているように感じられ「自分一人ではない」と思わせてくれる心強い存在でした。
@mmn06.yさんは「治療を頑張ろうと思えたのは、当時付き合っていた彼女のおかげです」と、感謝の気持ちを語っています。

現在は体調も万全で、免許取得やアルバイト、ジム通い、友人との時間、コンサートなど、充実した日々を送っていると話していました。
がんを乗り越えた経験を、今度は誰かの力に
@mmn06.yさんは、闘病中にSNSでの発信を開始しました。
最初は骨肉腫についての情報がほしかったこと、同じ病気の人を探すためにでしたが「これから骨肉腫と診断された人が自分のSNSを見て自信を持ってほしい」という思いが、発信につながっています。
がんと闘っている人へ向けて、@mmn06.yさんは「がんを経験し、乗り越えた人は誰よりも強いと思います。苦しい時間を知っているからこそ、何気ない日常が奇跡の連続だと感じられます。もう十分頑張っているので、無理に自分を追い込まないでほしいです。病気と闘っているあなたは本当に強く、かっこいい存在です」とメッセージを送ります。

273日間の闘病で得た強さを生かし、今後は周囲の人を支え、幸せにできる存在になりたいと語る@mmn06.yさん。
「これからが人生のスタート。誰よりも楽しみ、家族に恩返ししたいです」と前向きな思いを明かしました。
2026年4月からは大学生活が始まり「やっと周りに追いつけるのがうれしい」と語ります。最後に「18歳でがんを乗り越えた経験は、人生の財産です」と締めくくっていました。
18歳でがんと診断され、厳しい治療を経験したことを「人生の財産」と受け止めている@mmn06.yさん。闘病を通して、健康なときには気づかなかった視点や価値観を得ました。現在は体調も回復し、これから始まる大学生活に向けて前向きに歩み始めています。

