来日した中国人女性「最初の頃は本当に不思議で…」海外では信じられない日本の常識に「誇らしい」「他国では見ないよね」

来日した中国人女性「最初の頃は本当に不思議で…」海外では信じられない日本の常識に「誇らしい」「他国では見ないよね」
イメージ画像:日本の電車

私たちが日本で生活する中で、電車が時刻通りに来ることや、公共の場で静かに過ごすことは、ごく当たり前の日常風景です。しかし、こうした日本の普通が、海外から訪れる人々にとっては、時に信じられないほどの衝撃や深い感動を与える特別な体験になることがあります。

今回、20代から60代の日本人を対象に、海外に誇りたい日本文化についてアンケートを実施しました。その結果、日本人が自覚している誇りと、実際に海外の人が感じている価値がどこで重なり合っているのかが見えてきました。

日本人が最も誇りに思う文化の第1位は公共のマナーと秩序

アンケートの結果、誇りたい日本文化の第1位に選ばれたのは、公共の場でのマナー・秩序(24%)でした。次いで、衛生環境・清潔さ(22%)、治安の良さ(18%)と続いています。
回答者からは、電車やバスで皆がルールを守り、他人に迷惑をかけないようにしている光景は他国では見かけないものだという意見や、飲食店などで当たり前のように行われる整列や片付けを誇らしく思う声が寄せられました。

一方で、公共交通機関の便利さ・正確さを挙げた人はたった8%に留まりました。多くの日本人にとって、電車が時刻通りに来ることはあまりに当たり前すぎて、あえて誇るべき文化であるという自覚が少し薄いのかもしれません。
しかし、その当たり前は世界基準で見れば驚異的なクオリティです。あまりピンと来ない方にはぜひ知ってほしい海外から届いた驚きの声と、そこから見えてくる日本の秩序について、過去の取材からご紹介します。

1分の遅れで謝罪が?公共交通機関の正確さに受けた衝撃

中国出身の大学生、メイさん(仮名)は、来日して間もない頃に日本の公共交通機関を利用して、その時間にまつわる感覚の違いにカルチャーショックを受けました。

メイさんの母国では、バスや電車が多少遅れるのは日常の一部であり、時間通りに来ることを期待する人は少ないそうです。
しかし、日本の電車がわずか1分遅れただけで、車掌さんが丁寧に謝罪のアナウンスをしているのを聞いたとき、彼女は本当に不思議に思ったと言います。

この体験を通して、メイさんは日本人が1分単位で時間を守ることに強い感銘を受けました。時間が正確だからこそ、毎朝安心して読書を楽しむことができ、生活のスケジュールも立てやすくなったそうです。彼女にとって日本の正確さは、単なるルールではなく、生活を豊かにしてくれる大きな魅力となっていました。

電車内の静寂と見知らぬ人が差し伸べてくれた温かい手

アメリカ出身の会社員、エイミーさん(仮名)が日本に来て最初に驚いたのは、街の喧騒とは対照的な、公共の場における静けさでした。

アメリカの公共交通機関では、人々が大きな声で会話をしたり電話をしたりするのが普通です。しかし、日本の電車内ではほとんどの人が静かに過ごしており、エイミーさんはその異様なまでの静寂に衝撃を受けたと言います。彼女は、この静けさの中に、他者への配慮を重んじる日本文化の深さを感じ取ったそうです。

また、エイミーさんは日本の秩序ある社会の裏にある、人々の親切心にも心を動かされました。ある日、駅で乗り換えに迷っていた際、見知らぬ女性が声をかけてくれたのです。その女性は乗り方を教えてくれただけでなく、エイミーさんが間違えないように次の乗り換え駅まで一緒に来てくれたと言います。見ず知らずの人から受けたこの温かいサポートは、彼女にとって忘れられないおもてなしの体験となりました。

海外の視点を通して再発見する日本の価値

アンケートで多くの日本人が誇りと答えながらも、交通機関の正確さについてはどこか無自覚だった私たち。しかし、メイさんやエイミーさんが体験した時間の正確さや、公共の場での静かな配慮、そして困っている人に手を差し伸べる自然な優しさは、すべて繋がっています。

1分単位で時間を守る正確さや、他者の時間を奪わないための配慮。こうした行動の積み重ねが、海外の人々にとっては日本という国を深く信頼し、魅了される理由になっています。

自分たちが当たり前だと思っている環境や行動が、誰かにとっては大きな安心や喜びを与えている。海外の方々の言葉は、私たちが守ってきた日常が、実は世界に誇れる素晴らしい価値であることを教えてくれます。普段の何気ない行動が、日本を訪れる人へのおもてなしになっていることを、私たちはもう少し誇りに思っても良いのかもしれません。

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