長女さんの高校卒業を機に制作されたお弁当の集大成の動画が話題になり約1年。時間が経ち、現在はお父さんの生活環境や、お弁当作りの対象にも新たな変化が訪れています。
6年間の軌跡を終え、次なるステップへと踏み出した現在の様子を詳しく伺いました。
料理の苦手さをカバーするために始まった海苔との格闘
もともとお父さんは、料理があまり得意な方ではありませんでした。
彩りがパッとしないおかずから娘さんの目をそらせるために始めたのが、海苔を使った遊び心のある細工だったといいます。
しかし、ひとたび作り始めるとその奥深さに魅了され、気づけば海苔アートの世界に没頭していました。
少しでも娘さんに楽しんでもらいたいという一心で続けられた試行錯誤が、やがて多くの人を感動させるアートなお弁当へと進化していったのです。
長女への最後のお弁当と唯一反応があった昼の蛍の思い出
6年間のお弁当作りの中で、特にお父さんの記憶に刻まれているのは、長女さんから唯一反応があった「昼の蛍」というお弁当です。
あまりにリアルな蛍の描写に娘さんも思わず驚きの声を上げたそうで、それは寡黙なやり取りの中での貴重な交流でした。
長女さんの卒業が決まると、お父さんは1年以上前から最後のお弁当の構想を練り始めました。
伝えたい想いが溢れすぎて直前まで悩み抜いた末に完成した最後の一品は、お父さんの全力を注ぎ込んだ渾身の作品となりました。
そうして@bento_starさんがInstagramに投稿した海苔アート弁当の数々は、その圧倒的なクオリティから「もはや芸術」「食べるのがもったいない」と大きな話題を呼んだのです。
職場環境の変化といっぱいいっぱいの毎日で見失わない情熱
長女さんの卒業後、この4月からお父さんを取り巻く環境には大きな変化がありました。
職場が変わったこともあり、日々を過ごすだけで精一杯というほど忙しい毎日を送っています。
その影響で、以前に比べると海苔を切るペースは少し落ちてしまったと苦笑いするお父さん。
それでも、毎朝のお弁当作りを止めることはありません。
限られた時間の中で、いかに娘さんの喜ぶ顔が見られるか、新しい生活リズムと格闘しながらお弁当作りを継続しています。
次女は可愛い系がお好み!姉妹で異なる趣味に寄り添う工夫
現在は、高校生になった次女さんのためにお弁当を作る日々が続いています。
しかし、そこで直面したのは姉妹による好みの違いでした。
クールな反応が多かったお姉さんに対し、次女さんは「可愛い系」のデザインを好むといいます。
お父さんは次女さんの好みに合わせようと、これまでの作風とは異なる可愛らしさを意識したデザインに挑戦中です。
「可愛い系に寄せたつもり」と謙遜しながらも、その子に合わせたお弁当を作ろうとする姿勢には、深い愛情が感じられます。
次女の卒業まであと4年!未来へ続くお弁当作りの決意
次女さんが高校を卒業するまで、あと4年と数ヶ月という月日が残されています。
お父さんの当面の目標は、これまで長女さんに続けてきたように、次女さんの卒業までお弁当作りを完走することです。
多忙な日々の中でも、お弁当というキャンバスを通じて娘さんとの対話を続けていく。
その背中は、毎日のお弁当作りに励む多くの親御さんたちに「楽しむこと」の大切さを教えてくれています。
これからもお父さんの手から、どんな温かいアートが生まれるのか目が離せません。
提供元:@bento_starさん





